2012 Fiscal Year Research-status Report
半導体レーザーにおけるアクティブMMI現象による縦モード干渉の研究とその応用
Project/Area Number |
24560047
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
浜本 貴一 九州大学, 総合理工学研究科(研究院), 教授 (70404027)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | アクティブMMI / 縦モード干渉 / 単一波長発振 |
Research Abstract |
非対称型アクティブMMIレーザーを試作し、そのスペクトル解析から、縦モード干渉による単一波長発振原理を検討した。スペクトルを詳細に分析した結果、中心となる0次ピーク(1562 nm)の両隣に1次ピークが確認され、さらにその外側に2次ピークが見受けられた。この時の2次ピークは1次ピークよりも高い出力を得ていることから、複合共振が発振スペクトルに関与していることを確認した。スペクトルから解析したピーク間隔、及びブラッグ条件から、複合共振が起き、これにより単一波長発振が得られたことを明らかにした。 0次ピークから、1次ピークまでの間隔は1.1 nm、また、0次ピークから、2次ピークまでの間隔は2.1 nmであった。また、キャビティモード共振によるピーク間隔(FSR)は、キャビティ長Ltotal = 315umであることから、ブラッグ条件よりFSR1 = 1.2 nmである(0 = 1562 nm, nr =3.2として算出)。同様に内部共振モードは、Lhalf = 170umからFSR2 = 2.2 nmである。以上より、発振スペクトルから読み取られるそれぞれのピーク間隔から、これらの複合共振によって単一波長発振が得られたことを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまで不明であった、アクティブMMIレーザー構造で優れた単一波長発振特性が得られる理由について、素子試作を行い解析した結果、その理由を明らかにすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
単一波長原理を明らかにすることができたので、今後はこの半導体レーザーの実用化に向けた検討を進めていく。具体的には、(1)変調特性、(2)可変波長特性、の2点について、本レーザーの特徴を生かした性能可能性を検討していく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
昨年度までに試作したデバイスを用い、変調特性、及び可変波長特性について検討していくため、主として評価部材を購入計画する。併せて、これまでに得られた成果について、国内外の学会で発表していく。
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