2013 Fiscal Year Research-status Report
テラヘルツ分光によるゴム加硫反応の電磁気学的モデルの構築
Project/Area Number |
24560056
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Research Institution | Kurume National College of Technology |
Principal Investigator |
平川 靖之 久留米工業高等専門学校, 電気電子工学科, 教授 (80238344)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斗内 政吉 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センタ, 教授 (40207593)
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Keywords | テラヘルツ計測 / ゴム / 加硫反応 / 非破壊計測 |
Research Abstract |
平成24年度において加硫反応中の電気交流インピーダンスZと電流iとの相関関係の確認までにとどまっていたが、25年度においては、インピーダンスの各成分(抵抗成分、インダクタンス成分、キャパシタンス成分)の特性について検討を行った。昨年度課題であった、インピーダンスの周波数依存性についても計測を行った結果、加硫反応中のゴムの等価回路導出を行うことができた。ただし、現状の加硫装置は、平行平板コンデンサ的な形状であるため、静電容量が大きく評価される傾向が強く、電気回路しての評価としては不十分であることが明らかとなった。 テラヘルツ光による評価としては、装置の改良を進めたものの、フェムト秒レーザーの不調が続いたため、ゴムの透過(吸収)の分布を標準偏差として評価する手法の開発と確認にとどまった。 なお、上記の2つの結果については、国内学会と国際会議において発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実績の概要に記載の通り、レーザーの不調が続いたため、テラヘルツ計測について遅れを生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度までは、カーボンブラックを含まないゴム試料を用いてきたが、最終年度の26年度は、より実際のゴム製品に近い条件で計測を行うために、カーボンブラックを配合した飼料の計測を試みる。ただし、あまり大量に配合させると、電気回路がショートする懸念があるため、その配合量については慎重に検討する。同時に、同じ試料のテラヘルツ計測も試み、加硫反応中のゴム本研究における最終的な電磁気学的モデルの構築を行う。 時間的、予算的な余裕が出れば、これまでとは異なる加硫装置を構築し、平行平板コンデンサ様な形状ではない状態での、電気回路としての評価も行いたいと考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究実績の概要にも記載した通り、レーザーの不調が続き、テラヘルツ計測について遅れを生じたためである。 レーザーに起因する状況を改善するための、簡単な装置の改良を行うと共に、予定していた計測を行う計画である。
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