2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24560075
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
金山 寛 日本女子大学, 理学部, 教授 (90294884)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 超大規模計算 / 領域分割法 / 高速化手法 / 前処理 / 統一的構築 |
Outline of Annual Research Achievements |
静磁場の領域分割解析におけるインターフェース問題のBDD前処理の実装を実現すべく,初年度にまず理論的な部分をほぼ完成し, 2年目からは実装に力を入れ,最終年度はBDD前処理の実装実現のために1コア処理に限定して三つの課題を設定した.一つはシュアコンプリメント行列Sとベクトルpの積qを計算する部分を独立して利用可能にすること,二つ目はノイマンノイマン前処理を実装させること,三つ目はコース行列を作成し,それを既存のパラレルソルバーで解くことである. この三つが実現できれば,BDDの実装はほとんど実現できると言ってよいほど重要な3項目になる.ノイマンノイマン前処理は2005年に一度極めて単純な問題で成功した実績があるが,当時のプログラムが紛失しており,BDD前処理の中間結果としても重要なので新たな開発を行うことになった.現時点ではコードの骨格はできたが,残念ながら部分領域数が大きい場合には効果が全く出ていない.よく言われるように部分領域数が大きくなると手法自体の特徴として効果が出ないのだと思われるが,効果が出ない理由も含めて,今後も更なる検討が必要である.3番目のコース行列作成もテストランは行えるようになったが,今後もより詳細な検討が必要と思われる.予想外に時間がかかっているのは最初のq=Spの計算であり,いくつか試みたがまだうまくいっていない.最後の切り札として名古屋大学で開発したLexADV_TryDDMを試して,1コアのBDD前処理に早く見通しをつけたいと考えている. 関連した成果として,初年度に目途を付けた理論的な部分の細かい修正を行ったことと,ほぼ同様な考え方で九州大学の田上大助氏により,BDD前処理の効果を示す簡易問題に対する成果が出てきたことが挙げられる. また予定通り,熱対流解析プログラムの新バージョンADVENTURE_sFlow Ver.1.0を公開した.
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Remarks |
日本女子大学 公式ホームページ
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