2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24560077
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Research Institution | The University of Aizu |
Principal Investigator |
林 隆史 会津大学, コンピュータ理工学部, 教授 (20218580)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
束原 恒夫 会津大学, コンピュータ理工学部, 教授 (10433153)
渡辺 曜大 会津大学, コンピュータ理工学部, 准教授 (70360675)
宮崎 敏明 会津大学, コンピュータ理工学部, 教授 (70404895)
丁 数学 会津大学, コンピュータ理工学部, 教授 (80372829)
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Keywords | 系列設計 / 計測工学 / 零相関範囲系列 / 低ピークファクタ / 視覚秘密分散 / 同期 |
Research Abstract |
平成25年度は、主に以下の点について研究を進めた。ピークファクタは、ピーク値を系列の二乗和の平方根で割った値で、ピークファクタを低くすると、同じダイナミックレンジで、SN比を高めることができる。ピークファクタの一つの基準値として、円関数のピークファクタ\sqrt{2}がある。本課題では、ピークファクタが\sqrt{2}に等しく、自己相関は、位相差0以外で零値をとり、相互相関の値が零となる範囲が理論値の上限に等しい零相関範囲系列セットの構成方法を検討し、新しく2つの方法を発見した。またその方法で生成された系列セットの応用方法とその性能の検討を行った。2) M系列とアダマール行列を用いることで、相関関数が零となる範囲以外でも、ピーク値が低くなるような系列セットの構成方法を検討し、新たに2つの構成方法を発見した。またその方法で生成された系列セットの応用方法とその性能の検討を行った。3) 我々が以前に構成方法を考案した2次元零相関3値系列セットが持偶相関関数、奇相関関数、非周期的相関関数でも零相関範囲を持つ性質を利用して、系列をスペクトル拡散通信の拡散符号のように用いることで、視覚的秘密分散の位置合わせを用意にすることと、スペクトラム拡散による隠蔽効果の向上を実現した。4) 相関現象をとらえるための新しい信号処理方法の数理的検討を行い、いくつかの知見を得ることができた。5)新たに、センサーデータや通信データの同期を補助する方法を発見し、現在その内容を詳しく検討中である。6)QPSK通信用の新たな系列セットの構成方法を発見した。その性質について詳しい検討を続けている。7) MIMOへの応用の検討。これらの結果は、学術論文や国際学会へ投稿したり、発表を行ったりした。また成果の一部については、現在論文執筆中である。また、5)から7)の内容については、当初予定していなかった成果である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新しいZCZ 系列の生成方法についての研究については、当初予定した以上に新しい系列生成方法を発見・考案することができ、計画以上の成果をあげることができた。新たな応用システムについてもMulti Input Multi Output (MIMO) への応用、視覚秘密分散、音声秘密分散、センサーデータ同期などの方法の発見・考案について、計画以上の成果をあげることができた。新たな物理計測方法については、当初予定していなかった、「リアルタイムデータの異常値や欠損値の処理」について、計画以上の成果を得ることができた。 その一方で、これらの成果の論文作成が年度内に終了していない点、実回路を使った検討などがやや遅れていることなどから、総合的に、「おおむね順調に進呈している」という評価とした。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は主に、1)新しいZCZ 系列や完全系列の生成方法,2)QPSK零相関系列セットの構成方法とその応用の検討、3)低ピーク零相関範囲系列セットの構成方法の改良とその応用, 3)センサーネット同期用系列セットの構成方法と応用, 4)Multi Input Multi Output (MIMO) に適した系列セットの開発,5) 視覚的秘密分散や音声秘密分散への応用、6) 異なるサブセットに属する系列の相関関数の零相関範囲が広くなるようための理論的条件や理論的限界の検討。サブセットとサブセットの間の距離を新たに定義し、その距離に比例した零相関範囲を実現する方法の検討とその応用の検討を進めて行く。研究の進捗状況に応じて、本年度までと同様、予定していなかったような新しい系列生成方法も積極的に検討を進めていく。本研究で開発する系列セットや新しく導入した概念の有効性を証明するために、応用システムのシミュレーション等による性能評価や性能の理論的評価を行う。 FPGAなど を用いた応用システムの検討を、分担者(束原、宮崎)が中心になって進める。位置決め・距離測定システムや通信システムについて、誤差や対ノイズエラー発生確率などの定量的評価を行うことで、提案システムを実際の計測に応用する方法について検討する。音声・画像への暗号組み込み応用については、平成25年度に発見した系列構成方法の検討することで成果を出すようにする。5)平成25年度に新たに発見した系列セット構成方法を用いることで、大規模センサーネットのデータの同期や無線ネットワークの同期用系列の構成方法と応用方法を検討する。これらの検討で得られた成果を用いて、スマートグリッドや災害用ネットワークへの応用も検討する。研究の進捗に遅滞が生じそうな場合には、遅滞の原因の究明/解消を行うとともに、5つのテーマの比重を調整して、研究課題としての成果を確保する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度、論文の作成が予定より時間がかかったため、平成25年度内に予定していた論文の英語校正、論文投稿費などが計上されなかった。これらの分は、現在投稿中の論文(5本)と執筆中の論文(4本)などで平成26年度に使用する予定である。また、当初予定していなかった新たな系列生成法が、平成25年12月に見つかったため、回路を用いた実験はその系列についての検討がすんでから行うこととした。その結果、平成25年度までに予定していたものの一部を平成26年度に行うことにした。 平成26年度分として予定していた助成金は、ほぼ当初予定通りの予定である。次年度使用額分については、論文英語校正、論文掲載料、国際学会参加費などに重点的に用いる予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Presentation] A Network-Centric Approach to Sensor-Network for Smart Grid2013
Author(s)
7. Takafumi Hayashi, Hideyuki Fukuhara, Yasuhiro Abe, Masayuki Hisada, Jiro Yamazaki, Hajime Tokura, Daishi Yoshino, Jian CHEN, Yuichi Takahashi, Yoshinobu Tanno, Tetsu Saburi, Ryutaro Fujita, Toshiaki Miyazaki, Jiro Iwase
Organizer
SICE 2013
Place of Presentation
Nagoya, Japan
Year and Date
20130914-20130917
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