2014 Fiscal Year Research-status Report
建築構造詳細解析の高速化のためのファイバーコースグリッドMG法の開発
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24560080
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
宮村 倫司 日本大学, 工学部, 講師 (30282594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯部 大吾郎 筑波大学, システム情報工学研究科(系), 教授 (00262121)
山下 拓三 独立行政法人防災科学技術研究所, その他部局等, 研究員 (40597605)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | マルチグリッド法 / 梁要素 / ファイバー / ソリッド要素 / 大規模並列計算 / 有限要素法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究実施計画の項目別に研究実績を整理する. 1 塑性ヒンジモデルを組み込んだファイバーコースグリッドとファインメッシュ間のRestrictionおよびProlongation演算の開発・実装:骨組構造の弾塑性解析のためのソリッド要素モデルと梁要素(ファイバー要素)モデル間でのRestrictionおよびProlongation演算の実装について引き続き開発を行った. 2 領域分割法とファイバーコースグリッドMG法の組み合わせ手法の検討:ファイバーの情報である接合部における通り芯の始点と終点,断面方向ベクトル,部材の断面積をADVENTUREシステムのADVENTURE_IOのFEGAドキュメントの仕様に基づいて記述し,ソリッド要素によるメッシュの属性として定義できるようにした.これにより領域分割をした状態でも,ソリッド要素とファイバー要素を対応させることができるようになった. 3 メッシュ生成フレームワーク,可視化機能の試作:構造物のスパン数,スパン,階高(通り芯の情報)と柱梁の断面形状と寸法を入力し,ソリッド要素によるメッシュを生成するプログラムを開発した.昨年度までに開発した商用メッシュジェネレータをベースとしたソフトウェアをC言語による自作プログラムに置き換えた.これにMG法に必要な入力情報も自由に作成できるようになる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
Restriction演算,Prolongation演算を行うコードの弾塑性解析への対応が進んでいない.ファイバーコースグリッドMG法の基礎的理論の外部への成果発表も遅れている.また,領域分割法との組み合わせについても,実装が遅れている.ファイバー付ソリッド要素詳細メッシュの生成ソフトの開発は順調に進んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
研究目標を次の3項目に設定し直す.1)領域分割法を使わないCG法をベースとして,骨組構造の弾塑性解析に対してファイバー要素モデルをコースグリッドとするために必要な情報の抽出方法を考案する.2)骨組構造の弾性解析に対しては,領域分割法を併用したファイバーコースグリッドMG法を実装する.3)プリ処理システムから通り芯,断面情報を出力し,ソルバーに読み込んで計算できるようにする.以上について早急に研究を進め,本年度後期には研究を総括し,今後の研究へ展開できるようにする.
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Causes of Carryover |
研究の進捗が遅れ,2014年度に予定した英語論文執筆を延期したため,予定していた英文校正費が不要となった.論文は2015年度に執筆し,英文校正を行うこととした.データ保存用のハードディスクについては,既存の設備に内蔵されたハードディスクに保存できたため,購入を見送り,2015年度に購入することとした.一方,領域分割法へのファイバーコースグリッドMG法を組み込むための実装については,細かい実装項目が多く,作業的な内容が多くあるため,2014年度の残りの予算と2015年度の予算を合わせて,ソフトウェア開発会社への業務委託をすれば,短期間で実装を行うことができるため研究が進捗すると考えた.そのため,一部の予算を2015年度に繰り越す.早急に仕様決定し,2015年度の前半には発注できるようにする.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
執筆が遅れている英語論文を完成させ,2014年度に使用しなかった英文校正費を2015年度に使用する.領域分割法へのファイバーコースグリッドMG法を組み込むための実装について,業務委託として実施可能なプログラミングの補助的な作業となり得る項目を洗い出し,仕様を固める.業務委託は2015年度前期(9月末まで)中に発注できるようにし,2015年度中に完成できるようにする.委託先は(株)インサイトを予定している.当初の計画ではデータ整理のための人件費を計上していたが,データ整理は研究代表者が行い,予算は業務委託費に充当する.消耗品としてデータ保存用のハードディスク,可視化ソフトウェア(Meshman)の使用料,図書を購入する.
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Research Products
(13 results)