2014 Fiscal Year Annual Research Report
スパッタエッチングにより作製した多機能微細突起物の表面硬化と強度評価
Project/Area Number |
24560117
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Research Institution | Hiroshima Kokusai Gakuin University |
Principal Investigator |
中佐 啓治郎 広島国際学院大学, 工学部, 研究員 (80034370)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | スパッタエッチング / 微細突起物 / 表面硬化 / 強度評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
スパッタエッチングにより作製した微細突起物は、摩擦搬送用ロール、塗膜はく離防止用・光反射防止用の型・転造ロール(高分子膜表面に穴を付与する)など、多方面に利用できるが、型やロールの寿命を保証するためには、突起物の耐久性向上が必要である。 本年度は、昨年度に続き、プラズマ窒化により硬化した微細突起物が、どの程度の耐久性・転写性をもつかを評価した。まず、プラズマ窒化したSUS420J2マルテンサイト系ステンレス鋼の円錐状突起物(底面直径20ミクロンメータ以上)をポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート(PC)板に押しつけて穴を形成し、突起物先端の損傷形態を走査型電子顕微鏡で調べた。その結果、平均面圧13MPaの場合、スパッタエッチングのままの突起物は、いずれの高分子板に対しても、先端が変形した。一方、プラズマ窒化した突起物は、PEおよびPVC板に対しては先端が変形しなかったが、PC板に対しては、先端が変形した。つぎに、平均面圧78kPaとして、PEおよびPVC板に対し1000回の繰返し押しつけ試験を行った結果、スパッタエッチングしたままの突起物はPVC板に対して先端がかなり変形したが、プラズマ窒化した突起物では変形が起こらず、平均面圧を312kPaとしても、突起物先端の変形はなかった。転造ロール試験でも、PE板に円形の穴を転造できるが、ロールの圧下力を大きくすると、穴の前後にスクラッチ痕がつく。 つぎに、スパッタエッチングのままのSKH51突起物(寸法が1ミクロンメータ以下)およびSiC薄膜をスパッタコーティングした突起物にウレタン樹脂を塗布して硬化させ、ピール試験により型離れ改善効果を調べた。その結果、SiC薄膜をコーティングすると、ピール力が半分以下に低下し、型離れ性が大きく向上することが分かった。
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Research Products
(3 results)