2012 Fiscal Year Research-status Report
レーザ援用インクリメンタル成形による形状・組織の同時CNC制御とその医療応用
Project/Area Number |
24560129
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
田中 繁一 静岡大学, 工学部, 教授 (60197423)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 英雄 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (60172425)
本村 一朗 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (60272598)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 塑性加工 / インクリメンタルフォーミング / 板成形 / レーザ / 歯科補綴 |
Research Abstract |
本研究では,インクリメンタルフォーミングの特徴である「繰返し大ひずみ導入」とレーザを用いた「局所熱処理」により,「製品形状」と「材料組織(結晶粒微細化等)」の同時CNC制御に関する基礎的検討を行うことを目的としている.「(インクリメンタルフォーミングによる)強加工」と「(レーザ援用)熱間成形・動的再結晶」はともに結晶粒微細化の有力な手段であり,インクリメンタル成形技術の高機能化を図る.さらに,プレス用高性能金属素板や,結晶粒微細化により強度向上した「安全な歯科・医療補綴物」等への応用を試みる. 純チタン素板の熱依存の材料力学モデルを用いてレーザ援用インクリメンタル・フォーミング・プロセスを熱連成弾塑性有限要素法により解析し、成形部位裏面をレーザ局所加熱しながら成形することにより,表裏の塑性ひずみの差は小さくなりその分布は圧縮側へ移行することを明らかにした.計算結果に基づき,100Wのファイバーレーザをインクリメンタルフォーミング装置に組み込み,レーザアシスト・インクリメンタルフォーミング装置を製作した.工具パス面方向制御などを用いて最大300%の塑性ひずみを導入でき,1000℃を越えるレーザ局所加熱を併用できる.これにより,製品の局所的な組織制御ができる可能性があり,プロセスを高機能化できる.さらに、電子線後方散乱回折(Electron Backscatter Diffraction, EBSD)法を用いて調査し,素板の微細組織の特徴を明かにした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の主実験装置であるレーザアシスト・インクリメンタルフォーミング装置はおおむね完成しており,材料のEBSD解析の手順もおよそ完了し素板の解析結果を取得しその特性を明かにしてきた.
|
Strategy for Future Research Activity |
レーザ援用インクリメンタル成形による組織制御に関する基礎実験およびEBSD解析を用いた「材料組織変化(結晶粒微細化)」の評価,および「域差結晶粒微細化制御」により荷重伝達部を高強度化した高性能素板の開発への着手.
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
|
Research Products
(1 results)