2014 Fiscal Year Annual Research Report
革新的なニア・ネット・シェイプ多段軸加工技術の開発
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24560135
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
朱 霞 愛媛大学, 理工学研究科, 講師 (90325358)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡部 永年 愛媛大学, 理工学研究科, 特命教授 (20281181)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 生産工学 / 加工学 / ニア・ネット・シェイプ / 材料力学 / 成形加工 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究者らは、外形制御の軸拡径加工法を応用した新しいニア・ネット・シェイプ加工法提案した。本加工法を用いて軸の端部を細く絞り加工すると同時に、他の部位を軸拡径加工する多段軸の加工を実現した。従来の軸肥大加工品と比べ、被加工部の形状の多様化、寸法精度の向上、加工後の切削工程の省略や歩留り向上などを確実に実現した本加工法をニア・ネット・シェイプ加工技術として確立することを目的とする。高品質でコスト低減に役立つニア・ネット・シェイプ品を目指し、基礎研究および工作機械の開発を着実に進めている。学術研究助成基金助成金の交付期間の最終年度目である今年度では、前年度の調査・実験を引続いて行い、具体的な研究成果を下記のように挙げている。 1 前年度の調査・実験で得られた新しい知見や前年度のシミュレーション解析結果などにより、成形加工に適用な加工条件の拡大に応じて、軸回転速度・曲げ角度や軸圧力の微調査をできるように加工機を改良した。また、金型の構造設計や表面処理などを工夫して加工精度の向上に成功した。 2 引張試験や疲労試験などの材料試験により、加工中の機械的損傷の有無を調べた。機械的損傷が発生したメカニズムを究明し、機械的損傷を伴わない限界加工条件を明らかにした。また、長期信頼性観点から製品としての供用寿命を評価した。 3 ニア・ネット・シェイプ加工の開発費用の節減や開発期間の短縮化などのニーズに応じ、実験のみならず有限要素法によるシミュレーション解析を行い、用途に応じた最適な工具設計・加工条件のデータベースを構築した。また、本加工に伴った大変形挙動を解明するため、塑性変形の原因である転位の運動や加工硬化の原因である転位蓄積の情報を導入し、有限要素法とコンビしたマルチ数値解析手法の開発を始めて試みた。
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