2014 Fiscal Year Annual Research Report
自動車用部品の軽量化を実現するステンレス鋼異形鍛造の中空化技術の開発
Project/Area Number |
24560150
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Research Institution | Nara National College of Technology |
Principal Investigator |
榎 真一 奈良工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (80550079)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 成形加工 / 鍛造 / 中空化 / 軽量化 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度の研究では,アルミ合金中子を含むステンレス鋼の鍛造成形における異形鍛造品の設計指針として,外径15mm,内径7mm及び10mm,長さ30mmの円筒形状のステンレス鋼を幅17mm,長さ32mm,高さ22.16mmの外形をもつ矩形断面の中空形状に成形する異形鍛造を対象として,ステンレス鋼の素材流れを把握することができた.また,ひずみ速度の成形性への影響として,外径15mm,内径7mm,長さ30mmの円筒形状のステンレス鋼を対象とした鍛造成形において,パンチ速度の違いによる加工荷重を比較し,平均速度33.8mm/sec以上のパンチ速度の場合には,ストローク下死点付近での荷重値が上昇することがわかった. 素材流れに関する検討では,平成25年度に確立した解析手法を用いて,アルミ合金中子のない円筒形状のステンレス鋼のみの異形鍛造と比較した.アルミ合金のない場合には円筒形状のステンレス鋼の端部の中空部は閉じる形状となるが,アルミ合金中子を含む場合には,円筒形状のステンレス鋼の端部の中空部は広がる形状となることがわかった.この解析結果は,サーボプレスを用いた実験でも検証することができた.複雑な形状の部品を鍛造するときには,部品形状にあわせて,この傾向を考慮した型設計が必要であると考える.また,アルミ合金中子を含む場合のミーゼス応力分布は円周方向にわたって均一であり,アルミ合金中子がない場合には圧縮方向に対して直角方向に高応力部が集中しており,加工硬化が局所的となり,加工荷重も高く,本研究で提案したアルミ合金中子を含むステンレス鋼の鍛造成形が中空異形鍛造に適していると考える.ひずみ速度の成形性への影響の検討においても平成25年度に確立した解析手法を用いた結果,下死点付近での加工荷重が上昇することを考慮した生産設計が必要であると考える.
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Research Products
(5 results)