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2012 Fiscal Year Research-status Report

電界高速CMP技術による革新的高効率・高品位仕上げ方法の開発

Research Project

Project/Area Number 24560151
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research Institution秋田県産業技術センター

Principal Investigator

赤上 陽一  秋田県産業技術センター, その他部局等, 研究員 (00373217)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 久住 孝幸  秋田県産業技術センター, その他部局等, 研究員 (40370233)
中村 竜太  秋田県産業技術センター, その他部局等, 研究員 (00634213)
Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords遊離砥粒研磨 / サファイア / CMP / 電界
Research Abstract

LED照明は電力消費量の削減に貢献することからグリーンデバイスとして注目されている。一方、用いる基板は高硬度な単結晶サファイアが用いられているため、現行の加工技術では製造に長時間を要し、価格が高いことが知られている。今後、当該基板は大口径化し、基板一枚当たりの取り数を増やし、材料費の抑制を図る。本研究の目的は、我々が独自に開発している電界砥粒制御研磨技術に高速研磨技術を適用し、さらに導電性スラリーによる化学機械研磨技術(CMP)と融合させることである。その目標として、①高速電界砥粒制御技術による機械的作用性②化学的作用性をそれぞれ向上させ、迅速にÅオーダーの試料界面を得る技術を開発することである。初年度である平成24年度は、ラボ向けに所有しているハイスピードカメラを用いて高速回転中の上定盤を透過観察可能なようにITOガラスを電極兼回転定盤に用いて、スラリー可視化観察実験装置を開発し、電界有無下の高速回転定盤のスラリー流れの検討を行った結果、電界印加を行うことによって、通常の回転に比べおよそ10倍高速に回転させたITO定盤下においてもスラリーは、良好に流入しITO定盤ほぼ全面に均一に保持させることを明らかにすることができた。これにより、研磨時において良好な研磨面が得られるものと期待できる基礎データを得たことになる。今後は本実験結果を基に新たな研磨技術並びに装置開発とCMPとの融合化検討を進めるとともに加工圧を抑制した研磨技術にも挑戦し加工ひずみを抑制した試料開発にもつなげる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究計画通りに研究は進捗している。初めに高速研磨を想定して、研磨に有用に作用する副資材であるスラリーの挙動観察を電界有無の状態で得られたことから本技術の可能性を確信することができた。次年度よりさらに具体的に、機械的な要素である研磨加工を通して、CMP要素すなわち化学反応が生じやすい高速域の研磨実験に移行し、日本初の技術開発につなげる。

Strategy for Future Research Activity

定盤回転速度を5~15倍程度に高速回転可能な電界高速CMP研磨実験装置を開発する。研磨レート、研磨品位について研磨実験する。電界強度を変えることによって研磨特性がいかに変化するかについて研磨実験を通して明らかにする。さらに電子的影響が研磨に及ぼす影響について調査する。工作物の最表面を滑らかにする方策として、誘電性砥粒は電界環境下において分極し、電気双極子となり、加工圧を伴って試料最表面に接触する。この砥粒の電子が試料最表面の原子間結合力に影響を与えることによって、試料最表面は格子欠陥が生じ易くなることで、その結合力に影響が生じるものと考えられる。この現象によって試料最表面の硬度が低下し、研磨加工は加速するものと期待される。このメカニズムを検証するためには、印加周波数や与える電界の極性を変化させることや砥粒の素材に各種を適用することによって、研磨後の表面性状への影響を究明する必要がある。得られた最表面を所有する非接触顕微鏡等によって、詳細に評価し、砥粒が試料に与える作用について追及する。
高速回転によって、砥粒と試料とパッドとの間にて発生する摩擦熱が、スラリーの温度を上昇させるものと考えられ、この影響によって化学変化が加速し得るのではないかと期待され、具体的な目標値としては一般的なCMPによる研磨時間をおよそ30%短縮可能な研磨レート並びに従来と同程度な表面品位を維持可能な研磨技術を創出を目指す。H26年度は、各種スラリーのpHを変えることによって、溶媒が有する電気化学特性についても単結晶サファイアの表面品位に変化が見られるか否かについて実験を通して明らかにする。
交流電界を与えることによって、砥粒を含むスラリーを研磨下に与え、高速化することで、研磨距離と電気化学的な反応性を高めることを確認追求することによって、新たな研磨技術を確立することである。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

研究費の消耗品としては、ラボベース高速電界砥粒向け研磨装置を開発に関わる部品の作製費、砥粒、試料、パッド等の副資材費に充当する。また研究成果を広く展開するために学会等にて発表する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2013 Other

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 炭化ケイ素基板研磨のための電界砥粒分布制御研磨に関する研究2013

    • Author(s)
      久住孝幸, 佐藤安弘, 池田洋, 赤上陽一, 梅原徳次
    • Journal Title

      精密工学会誌

      Volume: 79 Pages: 87,92

    • DOI

      DOI:10.2493/jjspe.79.87

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 電界砥粒制御技術による研磨効率向上メカニズムの基礎検討 -第2報-

    • Author(s)
      久住孝幸,新井晶大, 佐藤安弘,赤上陽一, 梅原徳次
    • Organizer
      2013年度精密工学会春季大会
    • Place of Presentation
      東京工業大学

URL: 

Published: 2014-07-24  

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