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2012 Fiscal Year Research-status Report

接触する大変形回転体の騒音予測技術の開発とタイヤ・車両騒音低減への応用

Research Project

Project/Area Number 24560163
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionKogakuin University

Principal Investigator

中島 幸雄  工学院大学, グローバルエンジニアリング学部, 教授 (10594070)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords国際情報交換 / ドイツ
Research Abstract

今年度は陽解法FEM解析を用いてゴム材料を含んだ構造物に関する連成解析するためのノウハウを蓄積した。当初、市販ソフトABAQUSを用いる予定であったが、タイヤのハイドロプレーニング解析と類似のモデル化でタイヤと音響の連成解析が可能であるとの情報を得たので、陽解法ソフトとして定評がありタイヤのハイドロプレーニングにも活用され出したLS-DYNAを用いて検討することにした。
タイヤの解析は難しいので、ノウハウを蓄積するために簡単な例題として空気を入れないで使用するノンプレッシャー・テニスボールの静バネ解析、バウンシング解析に取り組んだ。予測結果は実験に比べ15%程度小さい値になり、予測精度は十分ではなかった。この理由は次の二つが考えられる。①実験面:材料評価用サンプルと実際のモノのゴム物性が異なっている、もしくはゴムの材料定数を評価する実験に何らかの誤差がある。②計算面:ゴムの材料モデルの選択が適切でない。
また、タイヤ騒音の大きな寄与を持つトレッド衝撃音とエアポンピング音の速度依存性に関する理論的検討を行い、トレッド衝撃音は速度の二乗、エアポンピング音は速度に比例するモデルを作成した。実験的に求めた両者のタイヤ騒音への寄与率と構築した理論モデルは、60km/h以上のタイヤの速度依存性に関し実験と近い予測値を得た。
現在、上記課題の解決に向けて取り組んでいる。今後、陽解法FEM解析を用いてゴム材料を解析するためのノウハウを蓄積する取り組みとゴム材料と音響の連成解析を並行して取り組む予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

ワークステーションの納入が予定対比3ヶ月遅れたため、テーマ開始が遅れた。さらに、ゴム材料を含んだ構造物に関する連成解析するためのノウハウを蓄積するために取り組んだ、ノンプレッシャー・テニスボールの計算と予測精度が不充分な結果で、陽解法FEM解析を用いてゴム材料を解析するためのノウハウ等の蓄積にも遅れが生じている。
そのため、平成24年度の目標である「接触する大変形回転体の構造・音響の連成解析手法を確立する」に比べ、遅れが生じている。

Strategy for Future Research Activity

ノンプレッシャー・テニスボールの計算の予測精度の改善を通じた計算ノウハウの蓄積を続けながら、遅れが生じている平成24年度の目標である『接触する大変形回転体の構造・音響の連成解析手法を確立する』にも注力していく。また、遅れを挽回するために、平成25年年度の目標である『確立した手法の検証と予測精度の検討(例題はタイヤ)を行う』と平成26年度の目標である『【音の見える化】に基づく騒音低減手法のプロセスを確立する』を次のように変更して進める。
平成25年度の目標を『簡単な例題に関して構造と音響の連成解析による過渡的な【音の見える化】手法を確立する』、平成26年度の目標を『確立した構造と音響の連成解析手法を簡単なタイヤモデルに応用し騒音低減手法を提案する』に変更する。簡単なタイヤモデルを用いて実際のタイヤの騒音を精度よく予測することは難しいので、予測精度の検証を間接的に行うことにする。間接的な予測精度の検証とは提案した騒音低減手法を用いて実際にタイヤ騒音が低減できたならば、その予測手法は正しいとするという考え方である。これによって、タイヤのようなバリデーションが難しい対象物に対しても定性的ではあるが予測精度を検証することが可能になる。
平成25年度と26年度の目標達成のための研究は並行して取り組むことが可能なので、上記変更によって遅れを挽回できる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

ゴム材料を含んだ構造物に関する連成解析するためのノウハウを蓄積のために取り組んでいるノンプレッシャー・テニスボールの予測精度の改善検討も続けながら、平成24年度の目標である『接触する大変形回転体の構造・音響の連成解析手法を確立する』にも注力していくために、計算資源を増やす予定である。そのため当初予定していた設備費項目を『騒音計測システム一式』から『エンジニアリングワークステーションの増設』に変更する。

URL: 

Published: 2014-07-24  

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