2014 Fiscal Year Annual Research Report
フレキシブル有機EL半導体の屈曲性改善とその設計手法の確立
Project/Area Number |
24560178
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Research Institution | Tsuyama National College of Technology |
Principal Investigator |
小林 敏郎 津山工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (70563865)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 有機EL / フレキシブル / 屈曲性 / 発光効率 / 薄膜 / 設計工学 / 実験力学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「フレキシブル有機EL半導体の屈曲性の改善とその設計手法の確立」であり、有機EL半導体に用いられる有機薄膜層の変形特性を測定し、屈曲性に悪影響を及ぼす脆弱な層を明らかにして、(a)脆弱な有機薄膜層の高強靭化(混合層化)、あるいは(b)他材料への置き換え、により、屈曲性を改善する手法を確立することである。 代表的な有機EL半導体素子を構成する薄膜層の単層膜引張り試験を実施して、薄膜層の延性を定量測定し、屈曲性に悪影響を及ぼすと考えられる低延性層を把握した。また、この低延性層に高延性材料を混合した混合層では、延性が改善されることを確認した。さらに、混合層を用いた有機EL半導体素子では、素子性能が低下する副作用が懸念されたため、素子構成の設計を見直し、基本素子、混合層適用素子、混合層適用新構造素子の3種類の有機EL発光素子を試作して、混合層適用素子では発光効率が低下するものの、混合層適用新構造素子では、基本素子とほぼ同等の発光効率が得られることを確認した。また,製造時の残留応力などを推定するために、ナノインデンテーション法を用いて、有機薄膜の弾性係数を測定するとともに、塑性変形特性の概略を数式化した。 また、昨年度までは、主として蛍光発光素子を取り扱ったが、昨年度後半から今年度は発光効率に優れるりん光発素子について検討し、低延性層を特定するとともに、その低延性層を高延性材料に置き換えた有機EL発光素子を提案した。さらに、提案発光素子構造の発光効率は、低延性層を含む素子よりも優れていることが確認できた。
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