2012 Fiscal Year Research-status Report
LIF法とMTVによるマイクロノズル内部および外部の超音速流れに特有な現象の解明
Project/Area Number |
24560198
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
半田 太郎 九州大学, 総合理工学研究科(研究院), 准教授 (30284566)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | マイクロ流れ / 噴流 / 超音速流れ / レーザー誘起蛍光法 |
Research Abstract |
本年度は,マイクロノズルから発生する超音速マイクロ噴流の速度をMTV(Molecular Tagging Velocimetry)により測定した.作動ガスに微量のアセトン(~1%)を含んだ窒素を使用し,流れ場にレンズを用いてビーム状にされたNd:YAGレーザーの4倍高調波(波長266nm)を照射して放出されるアセトンの蛍光をICCDカメラのゲートをレーザー照射から遅れて開放し,画像として取得した.この画像からアセトン分子の移動量を求め,流れの速度を得た.なお,遅れ時間は300nsから900nsの間に設定し,画像1ピクセルあたりの分解能が10μm×10μm~30μm×30μmとなるように受光光学系を調節して蛍光画像を撮像した.この場合のゲートの開放時間は20nsである.また,Nd:YAGレーザーをシリンドリカルレンズ系によりシート状にして流れ場に照射し,レーザー照射と同時にICCDカメラのゲートを開放してアセトンの蛍光画像を取得した.すなわち,LIF(レーザー誘起蛍光)法を用いて流れ場を可視化した.この場合のゲート開放時間は50nsである.マイクロノズルはワイアーカット法を用いて製作した.実験では上流よどみ圧力を変化させることにより噴流のレイノルズ数を変化させ,レイノルズ数の違いによる噴流の構造の違いを観察した.この観察で,超音速マイクロ噴流ではあるところで急激に広がるブレークダウン現象が起こることが分かり,ブレークダウン長さがレイノルズ数によって著しく異なることが分かった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ノズルの形状を変えた実験を当初予定していたが,レイノルズ数を変化させると当初予想していたよりも大きな噴流の構造の変化が観察され,これを詳細に調べることで新たな知見が得られることが分かり,作動条件を当初考えていたものよりも多く変化させたため一つのノズルの実験データのみ取り終えた状況である.ただし,他のノズル形状はすでに製作が終わっており,直ちに実験ができるようになっているので研究はおおむね順調に進んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究ではノズル出口部で流れが平行となるようなマイクロノズルを用いて実験を行ってきたが,今後の研究では,ノズル広がり角のあるマイクロノズルから発生する噴流を測定する.また,ノズル内部の流れの密度分布をLIF法により計測予定であり,ノズル内部と外部の流れの関係を実験的に調べる.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度ではノズル内部の密度分布をLIF法により計測する.この方法で使用する光学部品の購入に研究費を使用する.また,実験には作動気体として窒素を用い,窒素を購入する.さらに,形状が異なる新たなノズルを製作するための費用として研究費を使用する.また,本年度は実験が一つのノズルのみで終了したため,使用しなかった作動気体の未使用分だけ助成金の未使用額が生じたが,この未使用額は本年度できなかった他のノズルの実験で使用する作動気体の費用に当てる予定である.
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Research Products
(8 results)