2014 Fiscal Year Annual Research Report
管内圧縮波の長距離非線形伝播における形成衝撃波の消滅現象の解明
Project/Area Number |
24560199
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
青木 俊之 九州大学, 総合理工学研究科(研究院), 教授 (20150922)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 圧縮波 / 衝撃波 / 非線形現象 / 境界層 / 非定常流れ / 遷移現象 |
Outline of Annual Research Achievements |
急激な圧力上昇を伴う圧縮波や衝撃波などの圧力波が管内を長距離伝播する際の急激な圧力変動を正確に予測するには、その非線形伝播過程における圧力波の強さの減衰や波面の時間的変形、すなわち波動伝播の非線形現象を正確に知ることが必要である。 平成25年度までの成果を踏まえ、平成26年度は、レーザー差動干渉計を用い、極めて長い管路内を伝播する圧力波の波動伝播、特に長距離非線形伝播により形成される衝撃波の消滅現象に関係する圧力波背後の非定常流れの境界層の遷移現象の影響を明らかにした。 すなわち、圧縮波の長距離伝播の波面の変形については、圧縮波が長距離を伝播することで、非線形効果により波面が切り立ち、波面の一部が衝撃波へと遷移することや距離減衰が確認された。 さらに、非定常流れの境界層の遷移については、層流境界層の間にある乱流遷移開始時間と圧力波形から求めた圧力が極大になる時間の関係より、圧力波形が非定常境界層の遷移に影響を与えているということが確認できた。境界層内で緩やかな密度上昇が急激な上昇になり、再び緩やかに上昇し始める現象が確認できた。この時、境界層プロファイルが層流から乱流に変化し、さらに乱流から層流に逆遷移しているものと考えられる。測定された密度波形から境界層の形を見積もることができ、さらに密度波形からの遷移時間を用い、圧力波の構造図を導くことにより境界層内の状態を推測することができた。
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Research Products
(4 results)