2014 Fiscal Year Annual Research Report
相変化ナノ粒子の相界面現象の解明と革新的蓄熱技術の創成
Project/Area Number |
24560217
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
麓 耕二 弘前大学, 理工学研究科, 准教授 (50259785)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 蓄熱材 / 相変化 / エマルション / 熱伝達 |
Outline of Annual Research Achievements |
革新的蓄熱技術の創成を目的とした相変化ナノエマルションの諸特性および物性値測定に関する実験的研究,ならびに相変化蓄熱材の利用状況および実問題を考慮し,相変化材を含んだ流体の対流熱伝達に関する数値シミュレーションを実施した.具体的には,相変化ナノ物質の相変化特性およびその制御に取り組んだ,特に過冷却制御について核物質の混合やナノエマルションの生成方法の影響について重点的に検討を行った.また昨年度製作した二重直管型熱交換試験装置を用いて蓄熱特性と流動特性について詳細な検討を行った.さらに実際の蓄熱利用状況を考慮し,密閉型自然対流熱伝達試験を実施した.なお自然対流熱伝達に関しては3次元熱流動数値シミュレーションも合わせて行った.主な結果としては,ナノエマルションの相変化時において過冷却解除のトリガーとして影響を及ぼす諸因子について明らかにした.一方,確実な過冷却解除の方法を見つけ出せなかったことから,さらなる継続試験の必要性が明らかとなった.さらに自然対流熱伝達の検討より,相変化に伴うナノ粒子の急激な密度変化のため,極めて複雑な自然対流挙動を示すことが明らかになった.一方,ナノエマルションの粘度が水に比して若干高いことから,緩やかな対流挙動となることも明らかになった.これらの結果は実験的検討および数値シミュレーション的検討からも確認することができた.
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