2013 Fiscal Year Research-status Report
光ファイバ型高感度・低侵襲レーザ分光計測に基づく燃料電池の内部診断と輸送制御
Project/Area Number |
24560230
|
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
西田 耕介 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (00397043)
|
Keywords | 熱工学 / 燃料電池 / レーザ計測 / CRDS |
Research Abstract |
固体高分子形燃料電池(PEFC)の高性能化を図るためには、PEFC内部で生じている水分移動や反応メカニズムを包括的に解明することが不可欠である。そこで本研究では、光ファイバ型のキャビティ・リングダウン分光法(CRDS)を応用することにより、燃料電池ガス流路内の水蒸気を高感度・低侵襲かつin-lineでモニタリング可能なレーザ分光計測システムを開発し、発電モードPEFC 内の物質移動現象を捉えながら、運転条件や電池材料・構造がセルの出力特性にどのような影響を及ぼすのかを明らかにすることを目的としている。 平成25年度は、昨年度開発した「光ファイバ型CRDS計測システム」を用いて、発電モードPEFCのカソード排ガス中に含まれる水蒸気濃度の定量測定を試みた。その結果、電池の出力電流密度の上昇に伴って、カソード排ガス中の水蒸気濃度が増大していくのが確認でき、光ファイバ型CRDSの導入により燃料電池内の水分輸送現象を捉えることが可能であることが示された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度の研究実施計画では、昨年度開発した「光ファイバ型CRDS計測システム」を用いて、発電状態での燃料電池内の水蒸気濃度測定を行うことを目標としており、当初の目標は概ね達成されたと判断できる。
|
Strategy for Future Research Activity |
燃料電池内の水分濃度測定に関して、これまではキャビティ・リングダウン分光法(CRDS)を採用してきたが、測定精度の更なる向上を図るため、波長可変半導体レーザ吸収分光法(TDLAS)を応用した光ファイバ型レーザ分光計測システムについても開発を進める。
|