2013 Fiscal Year Research-status Report
柔剛合わせ持つ把持装置を有するスポーツマシンの開発
Project/Area Number |
24560255
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
酒井 忍 金沢大学, 機械工学系, 助教 (80196039)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 二郎 金沢大学, 機械工学系, 教授 (20205769)
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Keywords | スポーツ / 練習機 / バドミントン / 卓球 / 野球ボール / 合わせガラス / 破壊挙動 |
Research Abstract |
本研究では,各種スポーツの中でも最も軽量性と高速性が要求されるバドミントンと卓球を対象とした高性能スポーツ用練習機の研究開発を目的としている.平成25年度は,昨年開発したバドミントンマシンの高性能化,新型卓球マシンの研究開発および野球ボールの動的衝撃挙動の解明を行った. 本課題で開発したバドミントンマシンの高性能化として,シャトルを発射する高速回転が可能なモーターを採用することによって,回転ローラの周速を上昇させ,シャトルの発射速度の高速化を図った.また,シャトル挿入装置の改良も実施した.その結果,開発したバドミントンマシンのシャトル発射初速度は,一流バドミントン選手のスマッシュ速度に匹敵する約300km/hを達成した.ただし,速度のバラツキがやや大きいため,この対策を行うこと,シャトル連射性能を向上させる必要がある ジャイロローラ2個,発射ローラ2個を用いた4ローラ式新型卓球マシンの開発を行った.本マシンは,ジャイロ回転が可能であり,その典型的な打球であるチキータを発射することができる.開発したマシンの最高速度は150km/h,最高スピン数は横回転では10,000rpmを達成し,ほぼすべての卓球の球種をカバーできている.これより,中学生の卓球練習機の性能は有している. また,野球用の硬式ボールが,ガラスなどの脆性材料に衝突した場合の衝撃挙動を個別要素法(DEM)を用いた衝突シミュレーションを実施して,衝撃破壊挙動などの解明を行った.その結果として,合わせガラスに衝突させた場合,ガラスを破壊する時間は約10ms,衝撃力は2500Nにも上ることがわかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度の研究目標であるバドミントンと卓球を対象としたスポーツ用練習機の研究開発は,十分に達成できている.また,硬式野球ボールを合わせガラスに衝突させるDEM衝突シミュレーションを行った結果,衝撃破壊挙動の解明することができた.
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Strategy for Future Research Activity |
バドミントンマシンでは,高速域での速度のバラツキがやや大きいため,この対策を行うこととシャトルの連射性能を向上させる.卓球マシンについては,縦回転のスピン数を10,000rpmまで上昇させるため,上下の発射ローラの改良を行う予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験用の消耗品が当初予定していた見積書の金額より,安価に納入できたため. 次年度の消耗物品の購入費用に充当する予定である.
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