2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24560265
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
小森 望充 九州工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30195870)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 磁気浮上 / 磁気軸受 / 超電導コイル / 永久電流 / 低温工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
<<I-V特性評価>> BSCCO超電導線とGaBCO超電導線の曲げに対する電気特性(I-V特性)を評価した。具体的には,いくつかの曲げ半径の異なる線材のI-V特性を評価し,コイル作製のための基礎資料を得た。先の基礎資料を基に最内径の異なる超電導コイルを作製した。ここでは作製コイルの出来不出来に電気特性が依存しないようシングルパンケーキコイルを用いた。そして作製した超電導コイルの最小曲げ半径と超電導コイルの抵抗(I-V特性)を評価することで,作製できるコイルの最小半径を知る事ができる。実際には,購入した超電導線材の仕様以下で通電すれば,特に問題なく利用可能であることを確認した。 <<熱永久電流スイッチの作製>> 永久電流スイッチは,局所的に加熱された超電導体部を常電導化して永久電流を遮断するもので,GaBCO超電導線とBSCCO超電導線を検討した。超電導線の加熱にはマンガニン線を用いる。永久電流スイッチの電源は30V程度で十分であるが,コイル側の電流源には200A以上の電源容量が必要である。シャント抵抗(0.1Ω以下)を用いて,流れる電流の大きさを測定した。 <<永久電流の評価>> 作製した永久電流スイッチと超電導コイルを用いて永久電流の評価を行った。永久電流から発生する磁束密度を測定することによって,永久電流の評価を行った。10分程度の実験に於ける電流の減衰は10%以下であり,実験中は大きな問題は無いと判断した。 <<磁気浮上の評価>> 質量70g程度の浮上体(永久磁石を内蔵)の磁気浮上に成功した。コントローラにはPID制御を用いた。20秒程度の磁気浮上に成功したが,その後浮上体は落下した。落下の原因は浮上体の水平面内での揺れが考えられ,今後の検討が必要である。
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