2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24560269
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Chitose Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
小田 尚樹 千歳科学技術大学, 総合光科学部, 准教授 (70305960)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 二足歩行ロボット / 安定化制御 / ZMP / ビジュアルフィードバック制御 / オプティカルフロー |
Research Abstract |
本研究は,視空間環境情報と運動制御情報を統合した二足歩行ロボットのフィードバック制御手法の開発を目的とし,信頼性の高い歩行運動生成を目指す研究である。従来,歩行運動の安定化制御はロボットの内部センシング主体で制御する方法に対して,本研究は搭載したカメラ画像から得られる視空間環境情報を基に二足ロボットの動的バランスを制御する特徴を有する。 平成24年度においては,実験検証用ハードウェアの整備を行った。特に,足首以下の足部について評価用の6軸力センサを内蔵するとともに,適度な剛性の柔軟性を有する足部となるよう設計・製作を行い,更新したロボット足首部のバネ-マスモデルの特性を確認した。画像処理系に関して,視野画像のオプティカルフローをリアルタイムに算出できる処理系を整備し,二足歩行ロボットのバランス平衡状態(安定性)を動的画像情報から抽出するために,ロボットのダイナミクス,特に安定性に寄与する足平と接地面に作用する床反モーメントと視空間画像面の運動関係について理論検討した。 次に上記の検討に基づき,オプティカルフローのフィードバック系によって,サジタル面における重心回りの回転運動を生成する安定化制御手法を実機に実装し,検証を行った。実機検証では,安定指標として代表的であるゼロモーメントポイント(ZMP)の応答評価を行い,その結果オプティカルフローのフィードバックがZMPの変動を抑制する効果を有することを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度は,当初の計画通り,本研究に必要となる実機実験用ロボットの足部の製作を実施・完了し,本研究を遂行するに十分な特性を有していることを確認した。そして,オプティカルフローによる動的環境情報を利用したフィードバック制御系の基本的な有効性を計画通り確認できたため,本研究を更に進めていくための土台が構築できた。以上より,順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も当初の計画通りに本研究を進める。平成24年度に得られた結果を基にして,視空間環境情報と統合した歩行モーション制御系の実機検証を行い,視空間情報とより一層統合した系へと展開していくためにステレオカメラシステムの導入を行う。合わせて,足部に内蔵した力センサを利用して,ゼロモーメントポイント(ZMP)の実測値と本研究による視覚ベースの観測値の評価を行い,視空間環境統合の有効性について検証を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初の計画通りに使用して進める。実機ハードウェア環境の整備,及びステレオカメラシステムの新規導入および整備に関わる費用,国内外で成果を発表するための費用に使用する計画である。
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