2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24560290
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
毛利 哲也 岐阜大学, 工学部, 准教授 (40418728)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 知能機械 / 知能ロボティックス |
Research Abstract |
遠隔地における人と人、人と物体とのインタラクションには、音声や映像だけでなく力覚通信が重要な課題である。力覚通信を実現するための鍵となる入出力デバイスがハプティックインターフェイスである。本研究は、多指ハプティックインターフェイスを用いて人間型ロボットハンドを遠隔操作することを目的とする。多指の遠隔操作では、ハプティックインターフェイスとロボットハンドの構造の違い、多点力覚提示による通信量の増大等の問題が生じる。そこで、遠隔操作を実現するため、操作者の作業意図に基づくロボットハンドの制御方法、通信情報の軽減手法、予測した力覚と視覚の同時提示法を提案し、その有効性を検証する。 平成24年度は、本研究3年間の基礎となる次の3点について研究を実施した。 シミュレーションシステム:多指ハプティックインターフェイスを用いた人間型ロボットハンドの遠隔操作は、実験用プログラムの作成途中においてロボットの暴走等の危険を伴うため、ロボットハンド・アームの動作を模擬したVR技術を利用したCGシミュレーションシステムを構築した。 ロボットハンドの遠隔制御:多指ハプティックインターフェイスを用いて、ロボットアームに装着した人間型ロボットハンドを遠隔操作して把持物体の広範囲な操作空間を実現した。ロボットハンド・アームの制御は、作業を考慮してロボットハンドやアームの動作を制限するロボットハンドの指先の可操作性を考慮した制御方法を提案した。また、物体把持の自動化のため、ロボットハンドによる物体剛性の計測方法を提案した。 指先位置と指先力の予測:通信周期を低減するため、低周期で送信されるハプティックインターフェイスの指先位置とロボットハンドの指先力のデータを基に操作者とロボットの指先位置および指先力を推定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度に目標と設定したシミュレーションシステムの構築、ロボットハンドの遠隔制御、指先位置と指先力の予測について研究を進めた。実験を担当していた学生1名が半期休学したため、研究の一部に遅れは生じたが、研究課題の大半を計画通りに進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度に得られた結果を基にし、次年度は次の2点の研究実施を計画する。 作業意図の解析:人間の作業意図を解析し、操作者の指先位置、指先力、物体の位置姿勢等から作業内容に応じてロボットハンド・アームの制御方法を切り替える手法を検討する。 ロボットハンドの映像と力の同時提示:遠隔操作における力覚と視覚を提示するときの知覚特性の評価を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験環境を保守するため、ロボットハンドおよびロボットアームの機構部品、モータ、電機部品を購入する。また、平成24年度に得た研究成果を外部へ発表するため、国内・海外への旅費および学会等の参加費、英文校閲費を予定する。さらに、数値計算やシミュレーション環境を保守および更新するため、ソフトウェアの購入・保守費も予定する。
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