2012 Fiscal Year Research-status Report
光トラップ場の時空間構造の動的制御による3次元マイクロ操作の研究
Project/Area Number |
24560318
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
田中 芳夫 独立行政法人産業技術総合研究所, 健康工学研究部門, 主任研究員 (30357454)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 光ピンセット / 知能機械 / マイクロ・ナノデバイス / マイクロマニピュレーション |
Research Abstract |
本研究では,光ピンセットを拡張した概念である光トラップ場の制御による非接触3次元マイクロ操作技術の確立のために,面単位の光トラップ場や光軸方向を含む線分単位の光トラップ場など,光トラップ場の時空間構造をパソコンで精密に実時間制御できる光学系を開発し,高度自動化技術と統合・融合化することで,多様な物質を3次元マイクロ操作できる基盤技術を開発することを目的としている.本年度得られた主な成果は以下のとおりである. 1.ハイブリッド光ピンセット光学系の試作:空間光変調器によって面単位の大域的光トラップ場を生成・高速制御できる一般化位相コントラスト光学系と,2軸ミラーによるXY走査と電気式焦点可変レンズによるZ軸走査により3次元空間内で線分単位の局所的光トラップ場を高精度・高速に制御できる3D走査光学系の,2方式の光トラップ場制御系が1台のレーザ源で併用できるハイブリッド光ピンセット光学系を設計し,YAG反射防止コーティングレンズ等を組み込むことで試作光学系を最適化した. 2.試作システムの基本性能評価:2軸ガルバノミラーによるXY走査と電気式焦点可変レンズによるZ軸走査を同期して時分割走査(3D-T3S)することで,3次元マイクロ作業空間内に孤立点型光トラップ場を複数個同時に生成・高精度制御することができた.この3D-T3S法を用いて,8個程度までのマイクロビーズを各々独立して3次元空間内で,時間tの関数によって明示された軌道上を自由自在に位置制御できること,6面体の頂点位置に立体状に配置されたビーズをXYZの3軸周りに自由に回転角度制御できることなどを実証した.これら成果を掲載した論文(ヨーロッパ光学会Journal of Optics)はFeatured Articleに選定され,その有用性が高く評価された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
初年度成果で,特許出願,国際会議での成果発表,国際誌への論文掲載を行うことができた上に,当該掲載論文はFeatured Articleに選定されるなど,提案した光学系の有用性が世界的に高く評価された.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画以上に順調に,計画は進捗しているので,初年度同様,成果の国際会議での発表や論文投稿をより積極的に進める.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度1月末に投稿した論文の掲載料(約6万)を予定していたが,論文が最終的に受理されたのは3月末となり,実際の論文発行とそれに対する掲載料の請求は次年度になった.そこで,この繰り越し分は,当該論文の掲載料として次年度使用する計画である.
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Research Products
(6 results)