2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24560325
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
山岸 一人 横浜国立大学, 工学研究院, 特別研究教員 (10293177)
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Keywords | 電気機器 / 超伝導バルク / 回転機 / シールドコイル |
Research Abstract |
我々は,バルク超伝導応用回転機の実用化における技術的課題として指摘されている,回転変動磁界によるバルク超伝導回転子への影響について研究を行っており,本研究はその変動磁界の影響を低減するべく最適な設計法を明らかにすることを目的としている.平成25年度は以下の4項目について研究を実施し,それぞれの実績について報告を行う. (1)「回転磁界によるバルクの損失測定データ収集と評価」については,これまで測定することが困難であった超伝導バルクで発生する小さな損失測定について,前年度導入した改良型熱量法は考えていたより精度を上げることができなかった.そこで今年度は別の種類の温度素子をいくつか試して最も反応の良い素子を選んで複数個同時使用することで実用レベルでの測定を可能とした.(2)「バルク及びシールドコイル全体の損失最適化」については,前年度行った磁界解析ツールを利用したシールドコイルの変動磁場による影響とその有効性についての評価の結果を元にして設計された評価用のシールドコイル付バルク超伝導回転子の製作を行い,シールドコイルの有効性を実験により確認した.(3)「試験用ステータコイルの評価及び改良」については,試作した試験用ステータコイルを回転子が最適になるように改良を行い評価した.(4)「試験用バルク回転機の基本設計と製作」については,(2)および(3)での評価結果に基づいて,目標とする試験用バルク回転機の設計及び製作を行った. また,H24年度~25年前半までの研究結果について国内および国外の学会において研究の成果を発表し,他の研究者との意見交換を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的に対する達成度については,計画の一部を変更したため若干遅れている研究項目があるが,おおむね目標に向けて進んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
H26年度については,製作された試験用バルク回転機の試験運転を行い,その試験結果により改善点を抽出し,再検討を行うとともに改良できるものは改良を行う.そして,これまでの結果をもとにして本研究全体のとりまとめを行うこととする. また,得られた研究結果については,国内及び国外の関連学会において研究成果として発表を行うとともに,関連分野の研究者達との意見交換によって研究の方向性について確認を行うこととする.
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