2014 Fiscal Year Annual Research Report
マトリックスコンバータを用いた蓄電池レス・電解コンデンサレス瞬時電圧低下補償装置
Project/Area Number |
24560341
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
山本 吉朗 鹿児島大学, 理工学研究科, 教授 (70220457)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 電気機器工学 / 電力工学 / 瞬時電圧低下補償 / マトリックスコンバータ |
Outline of Annual Research Achievements |
1.補償電圧ひずみ抑制の改善(新抑制法提案)と実験システム改良 これまで問題となっていた補償電圧ひずみを改善するために,フィルタにダンピング抵抗を追加するとともに基準電圧,電源電圧,補償電圧それぞれの予測値を用いる制御法を提案し,実験システムを改良して,この制御がディジタル制御の遅れによって生じる補償電圧ひずみの軽減に有効であることを示した。これについては平成26年電気学会産業応用部門大会で発表した(【6.実験システムの改良】)。 2.実験システムの損失低減についての検討 上記ひずみ抑制法において,損失低減のためのダンピング抵抗値について検討し,ひずみを抑制しつつより低損失にできるダンピング抵抗値を明らかにしてシステムの高効率化を実現した。これについては平成26年度電気・情報関係学会九州支部連合大会で発表した。さらに,この後,ダンピング抵抗の位置を変えたりフィルタリアクトル電流をフィードバックすることでさらに低損失なひずみ抑制に成功した。これについては,今後,学会で発表予定である。 3.まとめ 本研究では,蓄電池や電解コンデンサを持たない小形,低コストの瞬時電圧低下補償装置を開発し,電圧低下補償時に対して有効な補償電圧ひずみ抑制法を提案するとともに,低損失化の方法も明らかにした。しかし,提案法を用いて【7.瞬時電圧変動補償の実験】を行ったところ,依然として電圧上昇補償時の補償は不十分であった。なお,補償電圧ひずみの解決に予想以上に時間を取られたため,予定していた【5.補償用変圧器の磁気特性まで考慮したシミュレーション】については,見送らざるを得なかった。また,電圧上昇時のひずみ補償問題のために,【8.出力電圧調整の実験】)を行って特性を明らかにするまでには至らなかった。今後,電圧上昇時の問題を解決して,様々な状況での試験を行い,装置としての完成度を高めていく必要がある。
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Research Products
(4 results)