2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24560393
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
齊藤 敦 山形大学, 理工学研究科, 准教授 (70313567)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 高温超伝導 / バルク / マイクロ波 / フィルタ / 耐電力特性 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度はマイクロ波帯送信用超伝導フィルタの性能向上を目標として,超伝導単結晶バルク共振器を用いた飛越結合型4段フィルタ、および同8段超伝導バルクフィルタの設計を行った。その結果、飛越結合4段フィルタの3次元モデルの最適化と8段フィルタの構造を明らかにすることができた。また、昨年度までに 100 W以上の耐電力を得た5段ストレート型フィルタについて再現性を調査し、良好な再現性と最大126 W の耐電力特性が得られた。 実施期間を通じての主な研究成果は、以下の①~⑤である。①超伝導バルクを用いた共振器形状がリング型よりもディスク型の方が高い耐電力が得られることを明らかにした。②フィルタの構造は共振器独立構造とトリミング構造が有効であることを明らかにした。③100 W 超の耐電力特性、及び相互変調歪を評価可能なシステムを構築できた。④3段ストレート型フィルタの耐電力特性は最大で 41 Wを得た。また、5段ストレート型フィルタの耐電力特性は最大で 126 Wを得ることができた。⑤5段フィルタの耐電力特性は3段フィルタより高く、この傾向が一般的な薄膜フィルタと異なることを初めて示した。具体的な数値目標として最も重要な耐電力特性100W 以上を達成することができ、その他の数値目標に関してもほぼ達成できたといえる。 以上の研究成果から、申請者が提案する超伝導バルク共振器フィルタは低損失、高耐電力、急峻なスカート特性を併せ持つ次世代送信用超伝導フィルタとして非常に有望であることを明らかにできた。さらに応用的な有効性のみならず、多段化による諸特性の傾向が一般的な薄膜型と異なる点は物理的にも興味深く、今後も更なる研究が望まれる。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Relationship between Loaded Quality Factor and Responsivity for NbN-Based MKIDs using Dual-Function Spiral Strip2015
Author(s)
A. Saito, K. Nakajima, K. Hayashi, Y. Ogawa, Y. Okuyama, D. Oka, S. Ariyoshi, H. Yamada, T. Taino, C. Otani, J. Bae, and S. Ohshima
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Journal Title
IEEE Trans. Appl. Supercond.
Volume: Vol. 25
Pages: 2401204
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Design and Fabrication of Microwave Kinetic Inductance Detectors using NbN Symmetric Spiral Resonator Array2014
Author(s)
K. Hayashi, A. Saito, Y. Ogawa, M. Murata, T. Sawada, K. Nakajima, H. Yamada, S. Ariyoshi, T. Taino, H. Tanoue, C. Otani, and S. Ohshima
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Journal Title
Journal of Physics: Conference Series
Volume: 507
Pages: 42015-42018
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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