2013 Fiscal Year Research-status Report
非接触インターフェースを実現する動きセンサーLSIの研究
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24560407
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
有馬 裕 九州工業大学, マイクロ化総合技術センター, 教授 (10325582)
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Keywords | 電子デバイス・機器 / 集積回路 / センサー / 動き / 三次元 |
Research Abstract |
先年度に引き続き、三次元距離センサーLSIのアーキテクチャを活用して「動きセンサーLSI」のレイアウト設計を完成させ、0.35μm CMOS 1層ポリシリコン 4層アルミ配線の標準ロジックプロセスを用いてファンダリー(TSMC)にて試作し、その「動きセンサーLSI」の一次試作品が完成した。そして、その動作検証を行い、基本的な機能動作を確認した。試作した「動きセンサーLSI」の主な機能性能は、画素数は192×140のイメージセンサーを二つ内蔵、チップサイズは10mm×2.5mm、動作周波数は50MHz、電源電圧3.3V、消費電力は約200mWである。 この「動きセンサーLSI」のアーキテクチャおよび回路構成の考案ならびに機能設計は研究代表者が担当し、それに基づく具体的センサーLSIの回路設計およびレイアウト設計は三次元距離センサーLSIの設計経験を有する研究支援員と研究代表者が教育指導する大学院生が担当した。また、PCとのインターフェース機能を備えたセンサーLSI評価用ボードの設計と試作とその基本動作検証作業を教育指導する大学院生が行った。 この一次試作版「動きセンサーLSI」では、相関強制リーク機能の一部動作不良や、パルス変調回路における変調度合いの不十分さ、バイアス電圧発生回路の一部での出力電圧調整レンジの狭さ などの不具合があったが、基本的動作検証には大きな支障はなく、「動きセンサーLSI」の基本的機能動作を確認することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
動きセンサーLSIの一次試作で、いくつかの設計ミスがあったものの、その基本動作を検証することができた。 最終年度で、そのミスを改修して、二次試作を行い、その特性評価・実験を実施できる見込で、非接触インターフェースへの応用可能性についても具体的に検証できる見込。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度では、動きセンサーLSIの完全動作版を完成させ、非接触インターフェース応用装置を試作し、ウエアラブル情報端末などに応用して、キーボードやボタン等がない状況においても自然な操作ができる装置の開発に取組む。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度の動きセンサーLSIの一次試作品の評価によって明らかになった不具合ヶ所を改訂する為に二次試作を行う必要がある。LSI回路が比較的大規模で複雑である為、その評価検証に十分な時間をかけた。その結果、抽出された不具合部分を改修する二次試作は最終年度に行うことにした。 動きセンサーLSIの一次試作品の評価によって明らかになった不具合ヶ所を改訂する為の二次試作を行う費用(61.4万円)とその評価用治具用電子部品等(14.4万円)に用いる。
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