2014 Fiscal Year Annual Research Report
化合物半導体ナノワイヤ/CMOS集積化によるラボオンチップ
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24560414
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
和保 孝夫 上智大学, 理工学部, 教授 (90317511)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ナノワイヤ / ΔΣ変調器 / 逐次比較A/D変換器 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.CMOS回路設計/試作評価: 前年度に設計したダイナミック共通ソース積分器を用いた2次ΔΣ変調器の性能を詳細に評価した結果、消費電力が動作周波数に比例することが分かり、予想通りのダイナミック動作が確認できた。また、同じ0.35ミクロンテクノロジを用いた従来の報告値とほぼ同等の性能指標(FOM)が得られた。今後、レイアウトの最適化により寄生容量を削減すれば、一層の性能改善が期待できる見通しを得た。 上記積分器における一層の消費電力削減を目指し、スイッチトキャパシタ回路の容量充放電過程を簡素化したレベルシフト型回路を考案した。さらに、それを用いたフィードフォワード型ΔΣ変調器を設計し、回路シミュレーションにより約40%の電力削減が可能であることが分かった。 逐次比較A/D変換器において、2の重み付けを容量に持たせた上位Mビット判定部と、それを電荷に持たせた下位Nビット判定部からなるチャージシェア型を対象として、MとNの最適配分方法を検討した。Nが大きいと低消費電力化に有利であるが、スイッチMOSFETへの電荷注入のため、その上限が存在することを明らかにした。例えば8ビット構成では、最適な分割が上位5ビット/下位3ビットであることが分かった。 2.ナノワイヤ/CMOS集積回路を用いた化学センサの可能性 前年度までに確立したプロセス手法を用いて、CMOS基板上にInAsナノワイヤを集積化した回路の化学センサへの応用可能性を検討した。アセトン、エタノール、純水などをInAsナノワイヤ上に滴下し、同じ基板上に搭載したΔΣ変調器を用いてそのコンダクタンス変化をデジタル的に評価した。その結果、それぞれに特徴的な変化を見出すことに成功し、ナノワイヤ/CMOSセンサの実現の可能性を示すことができた。
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Research Products
(14 results)