2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24560419
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
鍬野 秀三 日本大学, 工学部, 教授 (80120442)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
道山 哲幸 日本大学, 工学部, 助教 (20547830)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | マイクロ波 / 癌治療 / 新しいアンテナ / 加温特性 / 数値解析 / ファントム実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
当年度(最終年度)の主な目的は,本提案アンテナによる動物実験であった。しかし,それに用いるファイバ温度計の予算(約130万円)が下りず,動物実験を先延ばしせざるを得なかった。したがって,昨年度不十分であった本提案アンテナによる乳癌ファントム実験に力を注いだ。乳癌ファントムは乳房(低含水)と癌(高含水)の2種から成る。昨年度は前者が固形化しなかったため失敗したが,今回は筆者らの提案する固形化可能なドライファントムで作成した。その結果,数値計算に近い加温分布が得られた。 なお副産物として,温熱療法用RF(8MHz)複数電極板型アプリケータを考案し,SAR(比吸収率)のモデル解析を行っている。 研究期間全体における目的は,新しい針型先端構造(導体-セラミック-導体)のマイクロ波同軸スロットアンテナについて,①臓器内癌の適切な加温特性の設計と,実用化を目指すため②動物実験を行うことであった。①については,目的以上の成果を得ている。すなわち,本提案アンテナよりも優れた加温特性をもつチョーク埋込み型構造を新たに提案し,血流の有無を含む加温特性とインピーダンス特性を詳細に数値解析した。②については,予算の面から実行できなかった。ただし,先延ばしになったが,平成27年度にはファイバ温度計を確実に購入できるため動物実験(対象:肝臓癌)を行う予定である。比較用の数値結果(血流考慮の加温特性)は得ることができた。
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Research Products
(6 results)