2014 Fiscal Year Annual Research Report
透明から鏡へのクロミズムと透明有機ELによるハイブリッドスマートウィンドウの構築
Project/Area Number |
24560424
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Research Institution | Tokyo Polytechnic University |
Principal Investigator |
内田 孝幸 東京工芸大学, 工学部, 教授 (80203537)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星 陽一 東京工芸大学, 工学部, 教授 (20108228)
山田 勝実 東京工芸大学, 工学部, 教授 (70277945)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 透明有機EL / TOLED / 透明EC素子 / 酸化物導電体 / スマートウィンドウ / プラズモン / 銀ナノ粒子 / 電子注入 |
Outline of Annual Research Achievements |
透明から鏡へのクロミズムと透明有機ELによるハイブリッドスマートウィンドウを、透明有機EL素子(TOLED)と銀イオンの電着による透明エレクトロクロミック素子を組み合わせることで、再現よく構築した。透明エレクトロクロミック(EC)素子では、銀ナノ粒子のプラズモン吸収によって呈色するため、透明⇔鏡だけでなく、シアン、マゼンタ、イエローのほか、赤や青さらには、2つの分離した吸収帯によって実現する緑についても表示可能な事を示した。 透明EC素子では鏡時に熱線を反射する特徴を活かしたアクィブスマートウィンドウの応用、効果を示すため模型のモデルハウスにこれらの素子を設け、ソーラーシミュレーターでの擬似太陽光の下、その遮熱の効果を明らかにした。また、本題の2つの素子のハイブリッドにおいては、前年度のJJAPの論文誌2報に続き、最終年度である今年度は、新聞(日経産業新聞、5/22)やNIKKEI ASIAN REVIEWなどにも掲載された。これは、TOLEDの透明⇔発光と透明EC素子の鏡⇔透明⇔黒の変化を、電気的な変化だけでスマートウィンドゥを多彩に変化できることが評価されたものと思われる。学術的な観点からは、TOLEDの技術的な要点である、透明陰極について検討し、ZnOやZrO2などの酸化物の伝導帯をキャリア注入に用いるのは困難はあるものの、他の酸化物と複合化することでその有用性を示した。今年度の12月のディスプレイの国際会議(IDW'14)では、この成果が認められ2014の有機ELでのOutstanding Poster Paper Awardを受賞した。 このように、申請者らは当初の目的を早期に達成し、さらに透明有機ELでは複合酸化物による電子注入の知見をまた、透明EC素子では、電極のナノ構造や印加電圧波形を適切に制御することで、透明⇔鏡だけでなく様々な色を、銀ナノ粒子のプラズモン吸収によって呈色できることを示した。
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Research Products
(11 results)