2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24560432
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kagawa National College of Technology |
Principal Investigator |
塩沢 隆広 香川高等専門学校, 通信ネットワーク工学科, 教授 (20455166)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 電波伝搬 / 3次元映像 / 電気光学効果 / 3次元モニタ / 電界 / 映像 |
Research Abstract |
本研究課題は、電気光学効果を応用して高周波電界を実時間で観察する装置である電界カメラにより得られたデータを基に、高周波電磁波動を効率良く実時間3次元(3D)映像表示する手法の開発を目標としている。平成24年度は、電界カメラ、または、電磁界シミュレータで得られた3次元電界フェーザ,ベクトル情報を、3Dモニタに表示するためのソフトウエアの整備、より具体的には、3Dモニタを用いた電界(電磁波)の3D表示ソフトウエアの開発,整備を目標に研究を進めた。 高周波電界の3D表示方法として、矢印表示(電界ベクトルの大きさを矢印の大きさ(長さ)で、電界ベクトルの向きを矢印の向きで表示する方法)と波面表示(波面をソリッドモデル*で表示する方法)の2つの手法の検討をおこない、同手法により3D表示するための左右視差像を作成するソフトウエアの開発をおこなった。具体例として、L字マイクロストリップ線路を伝搬する3GHz高周波電界ベクトルの矢印表示,パッチアレイアンテナから送出される18GHz伝搬波、および導波管端面から放射される100GHz高周波の波面表示による3D映像表示をおこなった。L字マイクロストリップ線路において屈曲部付近での電界ベクトルの3次元的な変化の様子がより容易に把握されること、パッチアレイアンテナの伝搬波において立体感,現実感が付与されることなど、いくつかの有効性を検証した。これにより計画通り3D表示のためのソフトウエア環境が整備できた。また、3D表示の有効性を具体的に検証できた。 本年度の研究成果を映像情報メディア学会の研究会で報告した。また、研究成果の一部を国際会議で発表した。 * 立体を面の集まりとして扱い、陰影等を利用して立体感を与える手法
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績で言及した様に、3次元(3D)モニタを用いた高周波電界(電磁波)の3D表示ソフトウエアの開発,整備を目標に研究を進め、矢印表示と波面表示の2つの手法による3D表示のための左右視差像作成ソフトウエアを開発した。また、3D表示の有効性を具体的に検証できた。従って、予定通りおおむね順調に進展していると判断できる。 本年度の研究成果を映像情報メディア学会の研究会で報告した。また、研究成果の一部を国際会議で発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度以降は、電界(電磁波)の実時間3次元(3D)表示に適した画像処理,表示方法を開発する計画となっていた。平成24年度の成果は、非常に基礎的な成果であり、電界の持つ多次元情報を十分に表現するためには、更なる進展が必要である。平成24年度の成果を基に処理技術,表示手法を進展させる必要がある。例えば、電界の大きさだけを考えても、空間的,時間的変化する4次元情報であり、電界ベクトルで考えると、ベクトルが空間的,時間的に変化する7次元情報である。また、電磁波を考えると、場合により偏光やポインチングベクトルの概念を取り入れる必要がある。多次元情報の空間的,時間的変化を、3Dモニタを用いてどの様に表示するか、検討,研究の余地がある。また、具体的な高周波回路の解析を行う場合、特定の位置の電界を、自由に視点を変えながら観察することができれば、より正確な判断ができると考えられる。更に3次元画像上にマーカを表示し、波長を測定したり、高周波回路上の相対距離を測定したりできれば、回路診断に有用な情報となる。また、電界カメラなどによる実測データとシミュレーションデータの画像を3次元モニタ上に合成表示し、相対位置,相対スケールを任意に調整することができれば、より正確に、より短時間で回路診断が可能になると考えられる。 以上の画像処理,表示方法に関する研究を進めながら、平面回路,アンテナ,アクティブモジュール,電磁波伝搬などの表示例を蓄積し、3D元表示に適した画像処理,表示方法の開発を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究課題の遂行にあたり、予定より多くの研究費が所属研究機関より配分されたこと、また、研究補助員が予定より効率良く業務を遂行してくれたこと等により、次年度使用額が生じた。 平成25年度は、3次元(3D)表示の高度化,表示例の蓄積等を図るので、前年度にも増して、プログラム開発の量と比重が増す。このため、分担してプログラム開発に従事する研究補助員の人件費に重きを置く。この人件費には、依頼開発の謝金も含む。また、平成25年度は、データを供給頂く共同研究先である情報通信研究機構での研究打合せをより頻繁に実施する計画であり、この打合せのための旅費、および学会発表等のための旅費等を使用する予定である。更に、前年度購入予定で未購入であった物品の購入を含め物品費(備品費,消耗品費)を使用する。平成25年度予算計画は次の通りである。 物品費:250千円/旅費:500千円/人件費:1,564千円/小計2,314千円 間接費:510千円/総合計2,824千円
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Research Products
(4 results)