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2013 Fiscal Year Research-status Report

放射線による過渡的な局所昇温現象とそのソフトエラー耐性への影響

Research Project

Project/Area Number 24560435
Research InstitutionJapan Aerospace Exploration Agency

Principal Investigator

小林 大輔  独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 助教 (90415894)

Keywords電子デバイス・機器 / 放射線 / ソフトエラー / 熱
Research Abstract

本研究では,放射線が原因となって電子デバイスが引き起こす「ソフトエラー」と呼ばれる誤動作現象を取り扱う.
この誤動作現象はデバイスの信頼性を損う原因となっており,対策のためにその発生過程の正しい理解が必要である.放射線が電子デバイスに侵入すると材料中に電子(正孔)を発生させ,これがノイズとなってデバイスが誤動作すると理解されているが,この際に伴うであろう物質の温度上昇については,その影響が議論されていない.
本研究ではその影響を数値計算技術を用いて検討する.
2年目にあたる本年度は,前年度の成果を引き継いで,主に以下の2つの内容を実施した.
(1)前年度導入した粒子輸送シミュレータを用いて,種々の放射線によって,どの範囲でどの程度温度変化するのか解析を進めた.例えば,322 MeVに加速したKrイオンがSi基板に侵入した場合,そのイオンの軌跡を中心とする半径30 nm程度の範囲で100Kを超える温度上昇が起こり得るという結果を得た.ただし,この温度計算にはいくつかの仮定を用いており,それらについての妥当性を検証する必要がある.この点は次年度の課題として残された.
(2)本計算では複数のシミュレータを利用する必要があると考えており,その際に生じる計算結果のやりとりに必要なインターフェースの設計・実装を進めた.前項(1)における温度計算手順が次年度の検討に伴なって変化しても,それに合わせて対応できるよう,複数の方式を検討した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

計算結果のやりとりに必要なインターフェースの設計・実装に時間を要している.

Strategy for Future Research Activity

計算結果のやりとりに必要なインターフェースの設計・実装が課題である.これにはいくつかの方法があり,どれが良いかは,温度計算手順に依存することがわかってきた.その手順で用いる仮定の妥当性を明らかにすることで,この課題を克服できると考えている.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

成果公表が遅れているため,それに費やす予定だった助成金の一部が未使用となった.
成果公表にかかる費用として利用する.

URL: 

Published: 2015-05-28  

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