2013 Fiscal Year Research-status Report
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24560440
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
羽渕 裕真 茨城大学, 工学部, 教授 (90241744)
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Keywords | 高度交通システム / 路車間通信 / 車車間通信 / 光無線通信 / 階層化変調 / 疑似雑音符号 / LDPC / ネットワーク符号化 |
Research Abstract |
本研究は、情報通信ネットワークと交通ネットワークを統合する高度交通システムにおける路車間・車車間統合通信システムに着目する。特に、路側に設置された基地局からの配信法として“階層型変調を用いる光ワイヤレス・可視光多値変調方式”、その配信情報の取得失敗時の対処法として車車間通信による“多値変調型ランダムアクセス方式”からなる光/電波融合型通信システムの高信頼化・高品質化の実現を目指す。平成25年度は『高信頼化検討段階』であり、光無線通信における誤り訂正符号を中心に検討した。 (1)通信の信頼性向上には、誤り率性能を向上させることと情報の格付けやメディア毎に適した情報伝送を行うことが考えられる。前者では、LDPC符号とターボ符号を導入し、その改善法として“情報ビットとパリティビットに異なる電力を割当てる非均一電力割当法”を検討した。従来方式よりも性能改善でき、復号繰り返し回数を削減できることが分かった。後者では、24年度に引き続き階層化変調法に着目し、同期誤差の影響を検討した。同期誤差に耐性のある信号フレーム構成が存在することが明らかになった。 (2)アクセス制御法として、ブロードキャストを基にする変形2進カウントダウン方式を検討した。特に、拡張プライム符号を用いる変形2進カウントダウン方式を提案し、隠れ端末問題を考慮したパケット成功確率を検討した。従来方式よりも高いパケット成功確率を達成できることが分かった。 (3)車車間通信における所望パケット獲得時間の削減法として、ネットワーク符号化の適用性の検討を行った。バタフライ型ネットワークモデルはネットワーク符号化法の適用時と非適用時の性能に交点をもち、受信SN比が高い場合に有効である。ライン型ネットワークモデルでは、ネットワーク符号化法が受信SN比にかかわらず有効であることがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度は本研究の『高信頼化検討段階』である。誤り訂正符号を取入れた光無線通信や車車間通信における通信性能向上法について検討した。その結果、路車間通信におけるビット誤り率性能向上とともにシ復調ステムの簡易化を図る方式を構築した。さらに車車間通信における高信頼化を可能にするアクセス制御法を考案した。それらの成果は、学術誌論文(招待論文)1編、国際会議論文7編(査読付き)、国内研究会等8件にて発表した。そのため、『おおむね順調に進展している』と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は以下の3点について研究を行う。システム性能は申請設備を利用し、理論解析、計算機シミュレーション、簡易実験により検討する。その成果は、国際会議や国内研究会にて発表し、その質疑や聴衆者の反応を基に学術論文へ昇華させる。 (1)24年度の成果を基にさらに『情報配信法』を洗練させる。特に、考案した要素技術の効果について、理論解析および計算機シミュレーションにより明らかにする。 (2)25年度の成果を基にさらに『高品質・高信頼化法』を検討する。特に、(a)配信基地局の観点からターボ符号や低密度パリティチェック符号のような誤り訂正符号の光無線・可視光通信への適用可能性を検討する。(b)ユーザ局の観点からブロードキャストを基にする変形2進カウントダウン方式やネットワーク負荷分散法のアクセス制御法を検討する。(c)情報改ざんおよび偽情報流布の対策を検討する。 (3)『情報配信法とロスパケット補完法』を検討する。配信情報取得失敗時の対処法について検討する。近隣ユーザからロスパケットを中継して補完するロスパケット補完法において、他ユーザからの信号を遅延波とみなしてRAKE合成して信号受信性能を向上す るとともに多数決的に真情報を判定する方法を検討する。さらに、情報配信法とロスパケット補完法との最適融合設計を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
コンピュータおよび周辺機器等の購入金額が変動したため。 平成26年度の請求額と合算し、物品(消耗品)の購入費用に充てる。
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[Presentation] Masaya Yamagata, Hiromasa Habuchi2014
Author(s)
On the Non-coherent Delay Lock Loop for M-ary/Spread-Spectrum System
Organizer
2014 RISP International Workshop on Nonlinear Circuits, Communications and Signal Processing (NCSP)
Place of Presentation
ワイキキビーチマリオットリゾート&スパ(ホノルル,米国)
Year and Date
20140301-20140301
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