2014 Fiscal Year Annual Research Report
人体周辺電波利用機器安全評価のためのハイブリッドシミュレータの開発
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24560441
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
宇野 亨 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80176718)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有馬 卓司 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20361743)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | FDTD法 / アンテナ / 人体 / 電磁界 / 周期構造 / ARMA |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は前年度までに開発したシミュレータを統合したハイブリッドシミュレータを用いて数値人体ファントム近傍に置かれたアンテナとの相互結合解析などを行って,本シミュレータの精度や有効性を理論的・実験的に明らかにする計画であった.これについてはほぼ計画通りに実施した.一方,人体とアンテナとの相互作用を軽減する手段として,メタマテリアル構造を用いることが有効であることも最近分かってきたため,所期の計画に加えてこれについても検討を行った.以下に主な研究実績を述べる. 1) 人体近傍アンテナ解析シミュレータの改良と人体暴露用アンテナの開発:前年度までに開発したシミュレータの有効性はほぼ確認できたが,低周波数帯になると計算時間が極端に増加することが新たに分かったため,これを解決する方法として自己回帰移動平均推定処理(ARMA)を組み入れたFDTD法を開発すると共に,その有効性を数値的に確認した.一方,人体近傍アンテナと人体との相互結合を軽減して,人体の安全性を改善する手法として,人体とアンテナとの間に周期構造体を挿入することが最近提案されている.このような方法の有効性を数値的に確認すつためにARMA-FDTD法の有効性についても検討を加えた.これらの検討事項を踏まえて,安全性評価のための人体暴露用アンテナの開発についても検討を行い,数値計算と実験との相互補完によって,特に6GHz帯の周波数においては極めて特性のよいアンテナを開発した. 2)周期構造を利用したメタマテリアルは人体の安全性改善にも役立つことが分かってきたが,それを解析・設計する手段がなかった.本研究では,FDTD法を基盤とする計算法について検討し,ARMA-FDTD法や人体を表面インピーダンスで置き換える方法などを検討し,その有効性を明らかにした.
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Research Products
(9 results)