2014 Fiscal Year Annual Research Report
非線型力学系に基づく最適拡散符号の実現,最適ファミリーの構成と応用
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24560445
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
藤崎 礼志 金沢大学, 電子情報学系, 准教授 (80304757)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | de Bruijn 系列 / スペクトル拡散符号 / 最大周期列 / CR系列 / 記号力学系 / 超離散力学系 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,ビット誤り生起確率に関して最適な非線型力学系に基づくスペクトル拡散符号の実現,相関特性に関して最適な符号ファミリーの構成とその応用である. 相互相関関数は通信の多元接続干渉を知るのに重要な統計量である.de Bruijn系列のペアに対する相互相関関数の最悪の場合は,最悪のペアに対する自己相関値の上・下界で与えられる.本研究では,最悪のペア以外の場合の相互相関特性の下界を導出した.与えた下界は等号が成立する場合があるという意味において最良である.得られた相互相関特性の上・下界の理論値と先の自己相関特性の上・下界の理論値に基づき,両方の相関特性に優れた特性を有するde Bruijn系列のファミリーを構成した.得られたファミリーは同期捕捉だけでなく,多元接続干渉に関しても優れた特性を有する.理論および数値解析結果から,自己および相互相関特性に優れた特性を有するde Bruijn系列のファミリーの効率的な構成方法も提案した(Proc. NOLTA 2012, 2012. 10). 本研究では,最適な符号ファミリーを構成するために,最悪のペア以外に対する特性に興味があるので,長さ2^nのde Bruijn系列の相異なる自己相関関数の個数を数え上げを試みた.そのために,CR(相補反転(complement reverse))系列に関するFredricksenの問題を部分的に解決した.すなわち,pが素数の場合,長さ2^{2p+1}のCR系列を構成的に求め,実現した(特願2013-166128, NOLTA, IEICE, 2014).その結果,長さ2^{2p+1}のde Bruijn系列の相異なる自己相関関数の個数の上界を導出した.さらに、任意の奇数2m+1に対して,長さ2^{2m+1}のde Bruijn系列に属するCR系列を全て生成するアルゴリズムを開発し,上記Fredricksen の公開問題を完全に解決した(Proc. NOLTA 2014, 2014. 9).
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Research Products
(6 results)