2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24560453
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
平山 裕 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (70372539)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 無線電力伝送 / アンテナ |
Research Abstract |
結合共振型無線電力伝送の電界結合と磁界結合の両方を考慮した等価回路表現により、電力伝送メカニズムの明確化を行った。これにより、電力伝送用アンテナ設計手法や,より低損失なアンテナ形状が明らかになることが期待される。 まず、無線電力伝送用ヘリカルアンテナの機械的寸法から、等価回路のパラメータを求め、伝送効率、損失電力、不要放射電力を計算する手法を確立した。 さらに、ヘリカルアンテナとスパイラルアンテナにおいて、その両端を短絡した場合と開放した場合について、電界結合と磁界結合の両方を考慮した等価回路パラメータ求め、比較検討を行った。その結果、両端を短絡した場合はアンテナはインダクタとして動作し、磁界結合が支配的となること、両端を開放した場合は自己共振を起こすため、電界結合と磁界結合の両方により電力が伝送されることを明らかにした。その上で、磁界結合と電界結合は相殺するように作用するため、開放型スパイラルアンテナの場合は、送信アンテナと受信アンテナのスパイラルの巻き方向を逆にすることで結合係数が大きくなり、伝送距離が伸びることを明らかにした。短絡型アンテナの場合は磁界結合が支配的となるため、このような現象は発生しない。その上で、導体抵抗による損失を考慮に入れた場合は、開放型アンテナの方が損失が小さくなることを明らかにした。これは、短絡型の場合は伝送インピーダンスが小さくなるため、電流が大きくなり、ジュール損が増えるためである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りに順調に進展している。 研究会発表2回、大会発表4回、国際学会発表4回を行った。 今後はこれらの成果を論文にまとめていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り、パワーエレクトロニクスの観点から見た結合共振型無線電力伝送のメカニズムの解明を行っていく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2回の国際学会発表旅費、論文投稿費、およびアンテナ試作費に使用していく予定である。
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