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2013 Fiscal Year Research-status Report

再圧縮時の画質劣化を抑える映像再符号化の研究

Research Project

Project/Area Number 24560460
Research InstitutionTottori University

Principal Investigator

吉留 健  鳥取大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70612612)

Keywords再符号化 / トランスコード / MPEG-2 / H.264 / 量子化雑音 / HEVC
Research Abstract

本年度は、(1)MPEG-2の符号化情報を用いたH.264再符号化技術の応用研究と、(2)次世代符号化技術HEVC(High Efficiency Video Coding)の基礎技術の検討を進めました。(1)については、既存のH264エンコーダソフトウエアjmを改造してMPEG-2の符号化情報を取り込む機能を追加したトランスコーダを作成し、これを用いて画像サイズの拡大・縮小を含んだトランスコードの研究を行いました。MPEG-2で符号化された映像を1/4に縮小した後に前述の機能追加したH264で再符号化し、得られた圧縮映像を伸長後に拡大表示させる方法を提案しました。画像を一旦縮小してから圧縮することで必要となる符号量が少なくて済む特徴があります。他にも、改造トランスコーダを用いた3D再符号化の高速化も研究し、成果を上げました。(2)については、MPEG-2やH.264では16x16画素の固定サイズブロック(マクロブロック(MB))で画面が構成され、MB毎に処理が進められます。これに対し、HEVCでは8x8から64x64画素の可変サイズブロック(コーディングユニット(CU))で構成されます。複雑な模様の画面部分には小さなサイズのCUを使い、平坦な部分には大きなサイズのCUを使うことで高い符号化効率が得られるためですが、複数サイズのCUが混在して1つの画面が構成されることになります。このため、MPEG-2やH.264では不要だった画面各部に適したCUサイズを決定することが必要になりますが、このCUサイズ決定処理は演算量が大きな処理でした。そこで、分散値を用いることでこの欠点を改善した手法を開発し、その成果を国際会議 IEEE Symposium on Industrial Electronics and Application (ISIEA 2013)で発表いたしました。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は、MPEG-2からH.264のトランスコードに関する研究に加えて、次世代符号化規HEVCにも着手して研究を進めてまいりました。特にHEVCの研究は、昨年度に行った符号化規格の
総合的な調査分析により、順調にスタートを切ることができ、一部成果も出ました。また、画像サイズやフレームレート変換を伴った形での符号化研究も進めることができました。これらの研究成果として、国際会議発表1件、国内会議発表5件を行いました。
以上により、おおむね順調に推移していると考えます。

Strategy for Future Research Activity

2014年度は、MPEG-2とH.264はもちろん、HEVCやVP9を取り込んだ形での再符号化手法の検討を進めたいと考えています。VP9はOn2社を買収したGoogle社が提唱するエンコーダでHEVCと同様に可変サイズCUをサポートし、HEVCに匹敵する高圧縮が可能な符号化ツールと見なされております。既存のMPEG-2,H.264とVP9、HEVCを繋ぐ再符号化技術を研究する予定です。また、NHKが提唱するスーパーハイビジョンのようにHDTVを超える映像も衛星を使った試験放送が2014年度に予定されるなど、その重要性が増すことが予想されるため、画像サイズやフレームレートの変換を伴なった再符号化についても検討を進めたいと考えています。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

年度当初に、HDTVを越える超大画面映像用の表示、蓄積、編集等の装置類の購入を予定していた。しかし、超大画面映像関連機器メーカが、当該製品投入の時期が遅れたことや、価格を極めて高価に設定したため、購入が困難であったため。
昨年度購入を予定していた超大画面映像用の装置、機材類の購入に加え、HEVC等の高性能符号化ツールのシミュレーションに必要となるため高性能コンピュータや、解析ツールなどを導入します。
また、最先端の符号化技術の収集を目的に、画像処理関連の国際会議や海外の放送技術展示会に参加します。

  • Research Products

    (7 results)

All 2013

All Presentation (7 results)

  • [Presentation] A Fast CU Decision Using Image Variance in HEVC Intra Coding2013

    • Author(s)
      Taiki Nishikori, Tomonobu Nakamura, Takeshi Yoshitome, Kazu Mishiba
    • Organizer
      IEEE Symposium on Industrial Electronics and Application (ISIEA 2013)
    • Place of Presentation
      Kuching, Malaysia
    • Year and Date
      20130922-20130925
  • [Presentation] HEVC における分散値を用いたCU サイズの高速決定手法2013

    • Author(s)
      錦織大輝,中村友信,吉留 健,三柴 数
    • Organizer
      情報科学技術フォーラムFIT2013
    • Place of Presentation
      鳥取大学
    • Year and Date
      20130904-20130906
  • [Presentation] フレーム間引きとフレーム補間を用いた映像圧縮の性能改善2013

    • Author(s)
      河部洋輔,新免 凌,吉留 健,三柴 数
    • Organizer
      情報科学技術フォーラムFIT2013
    • Place of Presentation
      鳥取大学
    • Year and Date
      20130904-20130906
  • [Presentation] 画像サイズの縮小と拡大を組み合わせた映像圧縮2013

    • Author(s)
      土野裕馬,植山康平,吉留 健,三柴 数
    • Organizer
      情報科学技術フォーラムFIT2013
    • Place of Presentation
      鳥取大学
    • Year and Date
      20130904-20130906
  • [Presentation] 画像サイズ変換と動きベクトルの再利用を用いたMPEG-2/H.264 トランスコード手法の検討2013

    • Author(s)
      植山康平,土野裕馬,吉留 健,三柴 数
    • Organizer
      情報科学技術フォーラムFIT2013
    • Place of Presentation
      鳥取大学
    • Year and Date
      20130904-20130906
  • [Presentation] 2段型量子化マトリクスを用いたMPEG-2/H.264 イントラトランスコードにおけるレート制御2013

    • Author(s)
      新免 凌,河部洋輔,吉留 健,三柴 数
    • Organizer
      情報科学技術フォーラムFIT2013
    • Place of Presentation
      鳥取大学
    • Year and Date
      20130904-20130906
  • [Presentation] 3D映像における動きベクトルを活用した動き探索回数の削減2013

    • Author(s)
      中村友信,錦織大輝,吉留 健,三柴 数
    • Organizer
      情報科学技術フォーラムFIT2013
    • Place of Presentation
      鳥取大学
    • Year and Date
      20130904-20130906

URL: 

Published: 2015-05-28  

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