2012 Fiscal Year Research-status Report
高ダイナミックレンジカメラを用いた監視システムに関する研究
Project/Area Number |
24560473
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
奥田 正浩 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (10336943)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 高ダイナミックレンジ画像 / 高コントラスト / 色復元 / ノイズ除去 / 画像統合 |
Research Abstract |
平成24年度の研究成果は以下の通りである。 1. 高ダイナミックレンジ画像のノイズ除去:暗部と明部両方において高いコントラストで画像を復元し、ダイナミックレンジを向上させるためには、暗部のノイズ除去が不可欠となる。ここではノイズ除去を目的とした高ダイナミックレンジ画像の復元手法を提案している。量子化雑音とセンサー雑音を選択的に削減できる重み関数の設計法を考案し、その有効性を検証した。またWavelet領域で高ダイナミックレンジ画像を復元することで、センサーノイズを低減することに成功した。 2. 参照画像を用いた画像統合:フラッシュを用いた画像と高ISO感度で撮影した画像を統合することにより、暗部のノイズを低減する手法を提案した。画像統合問題をコスト関数の最小化問題として定式化し、効果的に最適化を求めることに成功した。結果、従来の手法よりも高速で、かつノイズが少なく、ハロー等のアーティファクトも低減できることを実験により確認した。 上記の研究成果に対して積極的に対外発表を行った。IEEEのフラグシップ会議であるInternational Conference on Image Processing(ICIP)やInternational Conference on Acoustics, Speech and Signal Processing (ICASSP) において合計3件の論文を投稿し採録された。さらに現在学術論文を2件、国際会議に4件投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究開発を進める過程で暗部のコントラスト復元には画像統合の研究が不可欠であると判断し、若干軌道修正し、フラッシュ・ノンフラッシュ画像の統合手法や画像統合の重み関数設計に関する研究をより重点的に研究することとなったが、概ね従来の目的を達成した。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までに構築した手法をもとに、高ダイナミックレンジ画像の復元手法について検討する。また、得られた研究成果を高ダイナミックレンジ動画像に適用し、さらに動画像の高コントラスト化、ノイズ除去、色復元、固定パターンノイズ除去について引き続き研究を遂行する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
まず、24年度の研究成果が既にIEEE International Conference on Image Processing (ICIP)とIEEE International Conference on Acoustics, Speech, and Signal Processing(ICASSP)に採録され、発表することが決定しているため、その旅費(カナダとオーストラリア)及び参加費を計上する。また、高ダイナミックレンジセンサ用のレンズ、実験用の高性能グラフィクスボード、論文別刷り代等を計上する。また、実験データの取得にかかる費用として人件費の使用を予定している。
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