2015 Fiscal Year Annual Research Report
物理層セキュリティの実用に向けた理論と符号化の構築
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24560486
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| Research Institution | Kwansei Gakuin University |
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Principal Investigator |
井坂 元彦 関西学院大学, 理工学部, 教授 (50351739)
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| Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 物理層セキュリティ / 符号化 / 補助情報 / 誤り確率 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では，ディジタル通信における雑音のランダム性を積極的に利用することで安全な通信を実現する物理層セキュリティを対象としている．特に２人のプレイヤー，アリスおよびボブが第３者の存在の下で秘密鍵の共有を行う秘密鍵共有プロトコルを扱っている．このプロトコルでは，雑音通信路を通して得られた信号列に対して誤り訂正符号の手法を利用することで共通のビット列を共有する手順が重要な役割を果たすが，この符号化の手順と性能解析に関して継続的に検討を行ってきた．前年度までに，特に線形符号を用いた場合について，復号誤り確率の上界式を導出し，さらにそれに対する近似計算法を与え，両者が計算機実験による数値結果と整合することを確認した．しかし，厳密な上界式は線形符号の最小距離が小さい場合にしか数値計算を実行することが困難であった．また，近似計算法はより効率的に計算が行えるものの，その手順が煩雑である点に問題が残された．そこで本年度は，より簡潔に数値計算が行える近似式を提案し，線形符号の最小距離が大きい場合でも正確な性能予測が可能となることを示した．特に検討対象である符号化法では，信頼性の高い信号のみが抽出される手順が含まれるが，これにより生成される仮想的通信路上における信号の符号パターンが誤り率特性を予測することに有用であることに着目している．
また，雑音通信路を含む通信系の一般化として，相関のある情報源を共有する２者間での同一情報を共有を想定すると，離散情報を得るための量子化を行うことが不可欠となる．この量子化には畳込み符号を用いることが有効であるが，その基本的な性能を評価することで，最近になり盛んに研究されている低密度行列に基づく手法に比肩する性能を達成可能であることを明らかにした．
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Research Products
(2 results)
