2013 Fiscal Year Research-status Report
高専の実習工場を活用した任意形状アンテナのビームフォーミング手法の開発
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24560489
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Research Institution | Akita National College of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 桂一 秋田工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (20290702)
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Keywords | 導波管スロットアンテナ / 進化型計算手法 / FDTD法 / 導波管の整合 |
Research Abstract |
本研究の目的は秋田高専の施設・設備を用いてアンテナの設計,試作,測定を効率よく行うことができるアンテナラボを構築すること,任意形状アンテナのビームフォーミング手法を開発することである。 平成25年度は(1)進化型計算手法によるアンテナの放射パターン制御に関する研究,(2)導波管スロットアンテナの整合効率改善に関する研究,(3)誘電体装荷時の平面アンテナの放射特性の電磁界解析,(4)実習工場の設備を活用した試作環境改善,(5)ミリ波測定環境構築のための解析的検討,などについて研究を進めた。 主に次に述べる成果が得られた。(1)進化型計算手法のアンテナ設計への導入について引き続き検討を行い,低サイドローブ特性だけではなく,ファンビーム特性などのビームフォーミングが可能であることを示した。(2)同手法によるアンテナの整合を行い,従来法よりも整合効率が改善することを測定結果との比較により示した。(3)設計結果をマシニングセンタのプログラムに自動変換できるように工夫し,従来と比べて格段に効率よくアンテナ試作を行えるようにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成25年度はアンテナのビームフォーミング手法の確立とミリ波測定環境の構築が目的である。 導波管スロットアンテナについて進化型計算手法による最適設計を適用し,与えられた放射パタ―ンをほぼ形成できることを示した。また,誘電体を装荷した平面アンテナについてモデリングを行い,計算する規模が大きい場合についても電磁界解析を行えるようにした。任意形状アンテナへの同手法の適用が課題となっている。 また,ミリ波測定環境についてはコンポーネントの選定と導入は終わり,送受実験および測定用治具の製作など行った。従来の測定系へ組込みを行い,自動計測環境を実現することが課題となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
任意形状アンテナの開発はモデリング,試作環境の面で課題が多い。特にモデリングについては一から製作するのではなく,既存のソフトウェアを活用することも視野に入れて工夫をしていく。進化型計算手法による導波管スロットアンテナの設計,試作まではできたので,今後は平面化した場合について応用する。また,ミリ波測定環境の構築を行い,ミリ波帯でのアンテナ試作と評価を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
旅費などの諸経費が当初の計画より増えたため前倒し請求したが,想定していた金額より少額で済んだため次年度使用額が生じた。 アンテナ試作および測定環境構築のための材料費,スパコン使用料などの消耗品費に使用する予定である。
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Research Products
(7 results)