2012 Fiscal Year Research-status Report
散乱電磁界に対する高周波近似解析法とその物理的解釈法に関する研究
Project/Area Number |
24560492
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
後藤 啓次 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, 電気情報学群, 准教授 (20531982)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | アンテナ / 散乱電磁界 / 遷移領域 / 一様漸近解 / コーティングされた導体円柱 / 誘電体境界面 |
Research Abstract |
本研究では、研究課題『散乱電磁界に対する高周波近似解析法とその物理的解釈法に関する研究』を、2つの研究細目(1)コーティングされた導体円柱による散乱電磁界の新たな高周波近似解析法、及び(2)誘電体境界面における透過・散乱界の新たな高周波近似解析法、に分けて研究を進めた。新たに提案を行う一様漸近解および近似解は、(ア)厳密界あるいは基準解と良く一致すること、(イ)散乱現象あるいは透過・散乱現象を物理的に理解する上において有効であること、を明らかにすることを目的として研究を行った。 当該年度計画では、(a)研究細目(1)及び(2)に対する周波数領域における厳密解の導出と数値解析プログラムの作成、(b)反射・散乱界あるいは透過・散乱界に対する周波数領域における新たな一様漸近解および近似解の導出、の2段階に分けて研究を進めた。その結果、(1)及び(2)のいずれの研究細目においても、周波数領域における新たな一様漸近解および近似解は厳密解あるいは基準解と良く一致することを明らかにした。また、次年度計画である(c)一様漸近解の有効性及び適用範囲について明らかにする、の一部について実施した。 研究成果は、①電気学会電磁界理論研究会で1件(広島)、②電気学会電磁界理論研究会で1件(札幌)、③電子情報通信学会ソサイエティ大会で3件(富山)、④ISAP2013国際シンポジウムで3件(名古屋)、⑤電気学会電磁界理論シンポジウムで1件(阿蘇)、⑥電子情報通信学会総合大会で1件(岐阜)の発表を行い、研究の有効性について確認を行った。また、新規性・独創性の高い研究内容について、⑦電子情報通信学会のElectronics Expressに2件(ともに2013年3月)の論文発表を行った。 本研究成果は、(ア)および(イ)において述べた「研究目的」の達成に直接関係する重要な研究成果であると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究では、研究課題『散乱電磁界に対する高周波近似解析法とその物理的解釈法に関する研究』を、2つの研究細目(1)コーティングされた導体円柱による散乱電磁界の新たな高周波近似解析法、及び(2)誘電体境界面における透過・散乱界の新たな高周波近似解析法、に分けて研究を進めた。新たに提案を行う一様漸近解および近似解は、(ア)厳密界あるいは基準解と良く一致すること、(イ)散乱現象あるいは透過・散乱現象を物理的に理解する上において有効であること、を明らかにすることを研究目的としている。 各研究細目の研究目標を達成するため、下記の(a)~(e)の5段階に分けて研究を遂行するよう計画している。 (a)周波数領域における厳密解の導出と数値解析プログラムの作成、(b)反射・散乱界あるいは透過・散乱界に対する周波数領域における新たな一様漸近解および近似解の導出、(c)(a)で求めた厳密解または基準解と比較することにより、上記の幾何光学的な近似解及び一様漸近解の有効性及び適用範囲の検討、(d)散乱電磁界の物理的解釈法についての検討、(e)周波数領域における結果を拡張することにより時間領域における散乱過渡応答を表す近似解の導出を行い、その有効性及び過渡応答波形の物理的解釈法についての検討。 平成24年度(初年度)では(a)および(b)を達成し、また、(c)の一部について実施した。 現在までの「研究の目的」の達成度は、40%程度であると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、研究課題『散乱電磁界に対する高周波近似解析法とその物理的解釈法に関する研究』を、2つの研究細目(1)コーティングされた導体円柱による散乱電磁界の新たな高周波近似解析法、及び(2)誘電体境界面における透過・散乱界の新たな高周波近似解析法、に分けて研究を進めた。新たに提案を行う一様漸近解および近似解は、(ア)厳密界あるいは基準解と良く一致すること、(イ)散乱現象あるいは透過・散乱現象を物理的に理解する上において有効であること、を明らかにすることを研究目的としている。 各研究細目の研究目標を達成するため、下記の(a)~(e)の5段階に分けて研究を遂行するよう計画し、平成24年度(初年度)では(a)および(b)を達成し、また、(c)の一部について実施した。 (a)周波数領域における厳密解の導出と数値解析プログラムの作成、(b)反射・散乱界あるいは透過・散乱界に対する周波数領域における新たな一様漸近解および近似解の導出、(c)(a)で求めた厳密解または基準解と比較することにより、上記の幾何光学的な近似解及び一様漸近解の有効性及び適用範囲の検討、(d)散乱電磁界の物理的解釈法についての検討、(e)周波数領域における結果を拡張することにより、時間領域における散乱過渡応答を表す近似解の導出を行い、その有効性及び過渡応答波形の物理的解釈法についての検討。 平成25年度においては、(c)および(d)を、平成26年度(最終年度)では(e)について研究を推進する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
【当該研究費が生じた理由】平成24年度(初年度)の研究計画よりも進展があったため、平成25年5月に開催される国際会議(EMTS2013広島)にて発表を行う必要が出てきた。今年度実施した研究内容は、国内学会(電気学会5月電磁界理論研究会、電気学会7月電磁界理論研究会、電子情報通信学会ソサイエティ大会、電気学会電磁界理論シンポジウム)、および国際会議(ISAP2013)で他の研究者からの批評あるいは評価を頂いた。 今年度頂いた批評あるいは評価を踏まえた次年度(平成25年度)実施予定の一部を平成25年度当初において学会発表を行うことにより、次年度計画に対する研究の方向性を確認することができる。国際会議(EMTS2013)には既に3件の論文を投稿しており、事前登録は2013年1月15日~2013年3月15日であった。事前登録期間中に登録料金を支払う必要があったため、前倒し支払請求することとした。 【翌年度以降に請求する研究費と合わせた使用計画】 平成25 年度 直接経費(440,030円)、間接経費(0円) 平成26 年度 直接経費(400,000円)、間接経費(0円)
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Research Products
(12 results)