2012 Fiscal Year Research-status Report
高分解能ドップラーライダーによる大規模施設空間の風速分布計測法の開発
Project/Area Number |
24560526
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
柴田 泰邦 首都大学東京, システムデザイン研究科, 助教 (10305419)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 風速 / ライダー / ドップラー |
Research Abstract |
当初、波長1.5μmを予定していたが、この波長で風速測定に要求されるVBG(Volume Bragg Gratings)の製作が困難であることが判明し、仕様を概ね満たす波長532nmに変更した。今年度購入した532nmレーザーとVBG、光学部品、電子部品および現有の温度調節器などを組み合わせ、VBGの特性(透過率、回折効率、温度安定性、角度依存性)を評価した。透過/反射スペクトルの温度依存性が大きいため、スペクトル特製の安定化システムを再考する必要がある。 また、波長532nmでの目への安全性を確保するため、送信ビーム径、出力、受光素子等を考慮したライダーシステムの設計を再度シミュレーションした。目への安全性を考慮すると波長532nmではレーザー出力を落とさざるを得ないが、受光素子の感度は1.5μmに比べて高感度の光電子増倍管が使用できるため、トータルのSNは大きな影響はないことを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた波長1.5μmでのVBGが入手できなくなったため、波長532nmに変更せざるを得ない状況があったものの、本研究の目的の一つである大口径ブラッグ・グレーティングフィルターを用いた新たな直接検波方式のドップラーライダーの開発は続行可能である。また、レーザー出力等を調整することにより、目的の一つであるアイセーフを確保できる未透視を得た。以上のことから、おおむね順調に研究は進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は、今年度購入した連続波レーザーをパルス駆動するシステムを波長532nmで設計、製作する。パルス幅(距離分解能)を可変にするため、EO変調によりパルス化する。また、今年度製作した受光系と組み合わせた送受信ライダーシステムを構築するため、空間結合の光サーキュレーターを設計、製作する。 完成したライダーを学内の体育館やホールに持ち込み、現有の超音波風速計近傍の風速を測定し、風速測定の性能について評価する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
物品費:EO変調器、光学部品(主に光サーキュレータ用)、受光素子 以上は、今後の研究の推進方策で述べた物品である。 これ以外に、成果発表のための旅費を使う。
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Research Products
(3 results)