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2012 Fiscal Year Research-status Report

ハール変換と勾配予測による高精細画像の圧縮に関する研究

Research Project

Project/Area Number 24560532
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionMeijo University

Principal Investigator

山谷 克  名城大学, 都市情報学部, 准教授 (80293611)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords国際研究者交流 / アメリカ
Research Abstract

ディジタル画像の非可逆圧縮については,ブロック単位の離散コサイン変換を適用し,その変換係数を量子化する方法が最も広く用いられている.本研究では,特に高精細ディジタル画像の非可逆圧縮に着目し,離散コサイン変換が比較的苦手とするエッジ表現に優れた特徴を持つ新たな周波数変換方式を提案している.提案方式では,離散コサイン変換の一部に,矩形波を基底に持つハール変換,あるいは線形波を基底に持つアルパート変換を適応的に組み入れることによって,エッジを含むブロック信号を効果的に圧縮することができる.また,ハール変換やアルパート変換の計算コストは単位ブロックのサイズに依存しないという特徴を持つ.これも,ブロックサイズが大きくなると計算コストも増大する離散コサイン変換と比較し,高精細画像の圧縮に関して優位な点である.ハール変換あるいはアルパート変換を組み入れるルールについては,変換係数の 1-ノルムの値が離散コサイン変換係数の 1-ノルムの値より小さくなるときとしたが,これは一定の情報量のもとで量子化歪を小さくするという意味では,変換係数の値がよりゼロ近傍に集中している方が良いためである.さらに種々の特徴をもつ標準画像を用い,提案方式の有効性を客観的および主観的に確認するため,離散コサイン変換のみを用いた場合との圧縮性能の比較数値実験を行った.この結果,一定の情報量に圧縮した後の再構成画像の PSNR 値が,離散コサイン変換のみを適用した場合よりも常に高くなることが確認できた.また,特徴的なエッジを含む画像を用いた主観による比較数値実験によって,離散コサイン変換の課題であるエッジ近傍の歪が明らかに軽減されることを確認した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

当初の研究目的であった原信号の勾配の復元処理を含めたハール変換に基づく周波数変換に対する数学的および実験的考察,また提案する周波数変換に量子化および符号化まで含めた段階での離散コサイン変換を用いた場合との比較・検討についても,ほぼ達成することができた.さらに当初の研究計画からの発展形として,離散コサイン変換の一部に,矩形波を基底に持つハール変換,あるいは線形波を基底に持つアルパート変換を適応的に組み入れることによって,エッジを含むブロック信号を効果的に圧縮することができるという特徴を持つ新たな周波数変換を考案することができた.ハール変換やアルパート変換の計算コストは単位ブロックのサイズに依存しないため,ブロックサイズが大きくなると計算コストも増大する離散コサイン変換と比較し,高精細画像の圧縮に関して優位である.

Strategy for Future Research Activity

当初の研究計画にある原信号の勾配の復元処理を含めたハール変換に基づく周波数変換に加え,24年度の研究期間中に新たに考案した離散コサイン変換の一部に,矩形波を基底に持つハール変換,あるいは線形波を基底に持つアルパート変換を適応的に組み入れることによって,エッジを含むブロック信号を効果的に圧縮することができるという特徴を持つ新たな周波数変換方式も含めた,高精細画像に対して効果的な圧縮符号化アルゴリズムを構築する.さらに,提案するアルゴリズムの数学・数値的特性に関する基礎的な研究成果を踏まえ,提案する圧縮符号化アルゴリズムの高精細かつ高次元のデータの圧縮,例えば,高精細デジタル動画像の圧縮への応用方法について数学的および実験的に研究を行う予定である.

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

文具等の消耗品に使用する.

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] DCTとハール変換を縦横に組み合わせた新たな周波数変換方式の提案と画像圧縮におけるモスキートノイズの軽減2013

    • Author(s)
      芦澤 恵太, 山谷 克
    • Journal Title

      電子情報通信学会論文誌(A)

      Volume: 未定 Pages: 未定

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2014-07-24  

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