2012 Fiscal Year Research-status Report
隊形の抽象化と配置の最適化に基づく複数ロボットの制御系設計
Project/Area Number |
24560546
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
福島 宏明 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (40377015)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 複数ロボットの制御 |
Research Abstract |
平成24年度は,交付申請書に記載した「研究の目的」欄で述べたように,「多リンク構造に幅を持たせた多角形領域を編隊の隊形として抽象化し,編隊の「先頭」の速度と「幅」の指令値を実現し,なおかつ先頭が通った経路に沿って隊形を制御する手法の構築」に関する研究を行った.本研究では,狭隘地における群ロボットの移動を実現するために,ヘビ型ロボットのような多リンク構造に幅を持たせた多角形領域を複数ロボットの隊形として考えている.このような隊形の「抽象化」に基づき,操作員により隊形の「先頭」の速度と領域の「幅」指令値が与えられれば,先頭が通った軌道に沿って多角形領域が変化し,同時にロボットを領域内に制御する問題を考えた.このような問題に対して,以下の要素で構成された制御則を提案した. (1)操作員により目標隊形の「先頭」の速度と領域の「幅」の指令値が与えられたとき,先頭が通った経路に沿って多角形領域を自動的に変化させる制御則 (2)目標隊形である領域の移動や変形にあわせてロボットを領域から出ないように移動させる制御則 (3)ロボットが領域から出ないだけでなく,ロボット同士の衝突や領域から出る危険性の低い最適配置に移動させる制御則 また,モデル予測制御を用いて,複数のロボットがロボット間の衝突を回避しながら与えられた目標位置に到達するためのアルゴリズムを構築した.提案したアルゴリズムは,衝突回避問題の特性を考慮することにより,標準的な分枝限定法を使うアルゴリズムよりも計算量を大幅に低減することが可能である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した「研究の目的」欄で述べた,「多リンク構造に幅を持たせた多角形領域を編隊の隊形として抽象化し,編隊の「先頭」の速度と「幅」の指令値を実現し,なおかつ先頭が通った経路に沿って隊形を制御する手法」を構築し,計算機シミュレーション,および8台の移動ロボットを使った実証実験で良好な結果を得ることができたため.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策についてはおおむね変更はなく,平成25年度は,24年度に構築したアルゴリズムの特性解析,および編隊形状の決定法についての研究を行う.また,それと同時に測域センサを搭載した移動ロボットを用いた実験環境の構築を行う予定である.さらに平成26年度は環境の不確かさを考慮に入れた制御系設計法について研究を行う予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
24年度に調査を目的として学術講演会参加を予定していたが,より有益な情報が得られる会議が25年度に開催されることがわかったため,25年度に参加する予定である.それ以外に25年度の使用計画に変更は今のところ予定しておらず,実証実験に用いる移動ロボット,それに搭載するノートPC,測域センサを購入する予定である.
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Research Products
(3 results)