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2012 Fiscal Year Research-status Report

コンクリート構造物を対象としたひび割れ予測精度の向上と新たな簡易解析手法の提案

Research Project

Project/Area Number 24560567
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

中村 秀明  山口大学, 理工学研究科, 教授 (20207905)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywordsマスコンクリート / 温度ひび割れ / 温度応力解析 / ひび割れ予測 / 逆解析 / PSO
Research Abstract

本研究では、コンクリート構造物を対象に、体積変化を伴うひび割れ予測の精度向上と現場に容易に適用できる新たな簡易解析手法の提案を目的に、平成24~26年度の3カ年にわたり研究を実施している。ひび割れ予測の精度向上では、体積変化(温度変化、乾燥収縮、自己収縮、膨張材)やクリープを考慮した3次元ひび割れ解析ソフトの精度向上や逆解析手法の提案、解析に必要な物性値・環境条件データベースの整備を行い、新たな簡易解析手法の提案では、知識情報処理技術を用いて数値解析によらない新たな簡易計算手法を提案する。平成24年度は主に、ひび割れ予測の精度向上を中心に、3次元ひび割れ解析ソフトの精度向上や効率的な逆解析手法の提案、物性値・環境条件データベースの整備などを行った。具体的な成果を以下に示す。
1)3次元ひび割れ解析の精度向上:湿気移動解析のための湿気物性値の設定、コンクリート中の相対湿度と乾燥収縮ひずみとの関係、膨張材を考慮するための総エネルギ-一定則における物性値の設定、計算高速化のためのさらなる工夫などを行った。
2)PSOを用いた効率的な逆解析手法の提案:解析手法の精度が上がったとしても、入力する物性値に不確らしさがあると、精度の良い解析結果を得ることはできない。そこで、3次元解析でも容易に適用できる逆解析手法を提案した。この方法は、群知能の一種である粒子群最適化(Particle Swarm Optimization)による逆解析手法で、既存の3次元プログラムに組み込みを行った。
3)解析に必要な物性値・環境条件データベースの整備:アメダス等の気象観測データを統計処理することにより、精度の良い外気温や外気湿度の設定方法について提案を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成24年度は主に、ひび割れ予測の精度向上を中心に、3次元ひび割れ解析ソフトの精度向上や効率的な逆解析手法の提案、物性値・環境条件データベースの整備などを行う予定であるが、以下の項目について研究が進んでおり、おおむね順調に進展している。
1)3次元ひび割れ解析の精度向上:まだまだ改良の余地はあるが、最新の研究成果を随時取り込んでいる。
2)PSOを用いた効率的な逆解析手法の提案:計算時間の短縮が課題であるが、3次元逆解析が可能となった。
3)解析に必要な物性値・環境条件データベースの整備:外気温モデルについては、ほぼ完成しているが、外気湿度モデルについては、もう少し研究を進める必要がある。

Strategy for Future Research Activity

今後の研究としては、以下の2項目が挙げられる。
1)従来の簡易計算法(CP法等)の精度向上:平面保持の仮定をもとに、3次元解析を2次元的に扱えるCP法等の簡易解析手法は、現場を中心に広く普及している。しかしながら、自己収縮や乾燥収縮は考慮できず、クリープについても有効弾性係数で評価するのみで、膨張材の効果も考慮できない。簡易計算法は、現場でのひび割れ予測では、非常に重要であり、その解析精度の向上が求められている。 そこで、従来の簡易計算法の機能向上を図るとともに、3次元のパラメータ解析の結果や、山口県が保有する打設管理記録データ(952件)の分析結果から、外部拘束係数の再同定を行うなどして、簡易計算法の精度向上を図る。
2)数値計算によらない新たな簡易計算手法の提案:3次元ひび割れ解析ソフトを使ったパラメータ解析や、山口県が保有する打設管理記録をもとに、数値計算によらない新たな簡易計算手法を提案する。数値計算によらない簡易計算手法とは、知識情報処理技術の人工知能や機械学習を援用したもので、例えば、人間の脳の働きを人工的に再現したNeural Networkによるひび割れ予測である。Neural Networkでは、過去のデータを学習させることにより一定の法則、関数を発見して、新しい入力に対して予測を行うことが可能となる。現在Neural Networkのプロトタイプは既に作成しており、入力項目の検討やたくさんのデータを学習させることにより、精度の向上を図る。その他の有望な手法についても適用を試みる。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

該当なし

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] マスコンクリートの温度応力解析のための外気温モデルの精度向上に関する研究2013

    • Author(s)
      中村秀明、中村明彦、河村 圭
    • Journal Title

      コンクリート工学年次論文報告集

      Volume: 35 Pages: 1-6

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2014-07-24  

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