2013 Fiscal Year Research-status Report
ガスハイドレートを含有する地盤材料の分解挙動の把握と変形予測手法の開発
Project/Area Number |
24560604
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
木元 小百合 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70362457)
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Keywords | ガスハイドレート |
Research Abstract |
温度制御可能な高圧三軸試験装置を用いて、温度と圧力を生成条件下に制御することにより、ガスハイドレート含有砂試料を作成した。ハイドレート含有模擬試料を作成する方法は、1)湿潤試料中にガスを浸透させる方法、2)飽和試料中にガス飽和水を通水する方法、2)凍結試料を融解させハイドレートに置換する方法の3つが考えられる。本研究では1)を用いて二酸化炭素ハイドレート含有供試体を作成した。地盤材料は豊浦砂を用いた。 作成したハイドレート含有模擬試料を用いて種々の条件下で分解実験を実施した。実際の開発時には抗井周囲の減圧源付近では排水条件となるが、砂地盤の流出や減圧源のフィルターの目詰まりによって一時的、局所的に非排気-非排水条件となることが考えられる。非排気条件では間隙圧力の上昇により、有効拘束圧が低下して液状化状態なる可能性があり、排水条件の違いによる挙動を把握しておくことは重要である。 実験の結果、非排気-非排水条件で加熱法により分解させた場合、間隙圧力が上昇することにより、有効拘束圧がゼロ近くまで減少することが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
分解時の挙動については計画どおり実験を実施することができたが、ハイドレート含有供試体のせん断試験については未実施である。
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Strategy for Future Research Activity |
まず、昨年度未実施であったハイドレート含有供試体のせん断試験を実施し、特にひずみ速度依存性について明らかにする。また動的せん断試験を実施し、繰返し載荷時の挙動を把握するとともに、構成式に必要な材料定数を決定する。 さらに、生産挙動及び海底面安定性評価に関わる地盤の力学挙動に関する詳細解析を行い、生産時及びその後の長期的な地盤の安定性について評価する。特に坑井周辺を詳細にモデル化し、減圧条件等の検討、周辺地盤の安定性評価を行う。また3次元に拡張した解析コードについて整備し、開発状況を想定したシミュレーションを行う。海底地盤の不安定化が予測される場合、坑井周辺のセメンティングなどによる対策工について検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験機器について未購入の物品があるため。 未購入の実験機器(消耗品)を購入する。
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