2014 Fiscal Year Annual Research Report
ガスハイドレートを含有する地盤材料の分解挙動の把握と変形予測手法の開発
Project/Area Number |
24560604
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
木元 小百合 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70362457)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ハイドレート / 非排水三軸試験 / 弾粘塑性構成式 / 分解 |
Outline of Annual Research Achievements |
ハイドレート含有模擬地盤試料を実験室にて作製する方法はいくつか提案されているが、本研究では温度制御型高圧三軸試験装置を用い、含水比調整した湿潤砂試料中にガスを浸透させた後、セルの温度を1℃まで低下させ二酸化炭素ガスと水を反応させることにより、試料内にハイドレートを生成させた。 非排水三軸試験は拘束圧、ハイドレート飽和率を変えて実施した。また、ひずみ速度依存性を調べるため、せん断中にひずみ速度を急変させる試験を実施した。その結果、まずせん断初期における応力-ひずみ関係の立ち上がりはハイドレートを含有する試料は非含有試料と比較して大きくなり、初期剛性のハイドレート依存性が確認された。非排水強度については、ハイドレート含有試料は非含有試料と比較して最大軸差応力が増加し、その増加割合はハイドレート飽和率及び拘束圧に依存した。ただし限界状態における応力比は含有、非含有に関わらず一定の値となった。 上述の実験結果に弾粘塑性構成式を適用し要素シミュレーションを行った。ひずみ速度依存性を表すパラメータは非排水ひずみ速度急変試験より求めた。その結果、試験結果をよく再現することができた。また、加熱法による分解試験について化学-熱-力学連成解析手法を用いて数値シミュレーションを行った。提案した解析手法は高圧下での二酸化炭素の液化や水への溶解を考慮していないため、ガス圧などの予測において改善点が挙げられるが、定性的には間隙圧力の上昇による骨格応力減少、それに伴う変形挙動を再現できることを確認した。
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