2014 Fiscal Year Annual Research Report
日本沿岸における洋上浮体係留のためのサクションアンカーの適用に関する基礎的研究
Project/Area Number |
24560610
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
北 勝利 東海大学, 海洋学部, 教授 (60234225)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | サクションアンカー / 把駐力 / 洋上浮体構造物 / 海底地盤 / 遠心模型実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
サクションアンカーは,設置精度や大水深域での施工性に優れ,海外では海底油ガス田掘削基地など大水深域での浮体構造物係留基礎として利用されている.今後日本沿岸域での洋上風力発電や資源開発における浮体構造物での利用を考慮すると,砂質地盤における把駐特性を明らかにする必要がある.本研究では,テンションレグプラットフォームやトート係留など緊張係留を念頭に,細砂地盤中のサクションアンカーの把駐特性やアンカー挙動に及ぼす係留索牽引速度と牽引角度,連結位置の影響について,10g場遠心模型実験により検討した. 本研究より、次の結果を得た。①アンカー天上部に係留索を連結した鉛直引抜き実験より,砂質地盤においても急速牽引時の負圧発生により,把駐抵抗のピーク値の増大効果と,ピーク後もある程度持続して牽引抵抗の減少を抑制する効果がみられた.②天上部に係留索を連結し,斜め上方に急速牽引した場合,鉛直引抜きのケースと比較して,張力ピークに至るまでの変位量が大きくなった.③アンカー側面に係留索を連結した場合,天上部連結の場合と比較して把駐力が大きくなった.また牽引仰角が小さくなるに従い把駐力が大きくなる傾向となった.④鉛直引抜きケースにおける引抜き抵抗について、前野らの仮定した破壊機構を基に,引抜き実験前に実施したミニチュアコーン貫入試験結果や引抜き時における水圧実測値を考慮して評価したところ,評価値は実測の引抜き抵抗値と概ね一致する結果を得た.一方斜め上方引抜きケースについて、完全排水での解析結果を基にしたDeng and Carter法による把駐抵抗の評価結果は,実測値に対し小さな値となった.
|