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2012 Fiscal Year Research-status Report

準三次元計算と航空写真解析の併用による河道計画手法の高度化に関する研究

Research Project

Project/Area Number 24560618
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

石川 忠晴  東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 教授 (50159696)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2015-03-31
Keywords河道計画 / 準三次元水理計算 / 洪水航空写真解析 / 分合流 / 高水敷粗度
Research Abstract

筆者らが以前に開発した準三次元水理モデルでは、樹木などの大型植生も含めて流水抵抗を全て地表粗度(マニング係数)として取り扱っている。しかし大型植生の流水抵抗は立体的である。そこで本モデルでは、植生を樹冠部と幹・茎部に分け、各々について透過抵抗体として取り扱うための定式化を最初に行った。続いて、重み付き残差法により二次流成分も含めた鉛直平均のモデル方程式を求めた。 モデル方程式を三角形非構造格子で離散化し、続いてGPGPUを用いて超並列化コードを作成した。
準三次元計算検証用の流速データを得るために、利根川・渡良瀬川合流部の樹木群を多く含む河道を対象として1981年洪水航空写真をステレオ解析した。この河道では流向偏倚が非常に大きいことが特徴である。そこで従来の解析法を改良して用いた。また2009年撮影の平水時航空写真から高水敷標高を求め、2008年測量の横断地盤高との差を検討し、平水時航空写真から大型粗度の分布を簡単に調べる手法を求めた。
以上の準備の後に、渡良瀬川合流部を含む利根川中流14kmの区間について1981年洪水の水理条件で準三次元計算を実施し、洪水航空写真解析の結果と比較したところ、水面流速および流線について概ねよい一致を見た。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

大型植生の流水抵抗の立体的定式化については当初計画に含まれていなかったが、準三次元モデルの精度向上に必要と考え追加した。しかし、研究開始後すぐに着想したので、重み付き残差法によるモデル方程式の誘導にはあまり時間はかからなかった。また三角形非構造格子による離散化も予定通り進められた。並列計算コードは、当初は4台のPCでクラスターを構築する予定であったが、近年使用されるようになってきたGPGPUによる並列化を行った。連携研究者(中村恭志)が貯水池流動計算に用いている手法の応用であり、問題なく作成できた。
準三次元計算検証用に、渡良瀬川合流点を含む利根川中流部区間の1981年洪水航空写真を従来の方法で解析したところ、誤ベクトルの発生数が大きくなった。これは今まで解析実績の多い単純な河道に比べて河道軸線からの流向偏倚が大きいことによる。そこで誤ベクトルの抽出と修正のルーチンを開発し問題を解決した。続いて準三次元解析を行い航空写真解析結果と比較したところ概ね一致した。ただし流速の微分値から求まる発散と渦度については計算値が小さめであった。この原因について現在検討中である。なお、本段落の部分は平成24~25年度に跨って行うことになっている課題である。
総じて、本研究は概ねスケジュールどおりに進んでいる。

Strategy for Future Research Activity

ほぼスケジュールに従って進んでおり、当初予定どおりに今年度も進めることで特に問題はない。なお今年度は大型水理模型実験において計算手法の検証を行うことになっているが、模型実験水路の手配も既に終わっている。また、準三次元計算において大型植生の立体性を組み込むよう定式化したので、今年度はそれに関する小規模水理実験も行う予定である。これは当初計画にはない。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

昨年度からの繰越金(約30,000円)は、前項に述べた大型植生の立体性に関する小規模水理実験(消耗品、人件費)のために使用する予定である。
後は当初計画通りで、物品費として計算機用消耗品、旅費として現地粗度調査、人件費として数値シミュレーションおよび現地粗度調査に出費予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2013

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 航空写真を用いた河川合流部の流れの解析2013

    • Author(s)
      新井奈々絵、箕浦靖久、石川忠晴
    • Journal Title

      土木学会論文集B1(水工学)

      Volume: 57-4 Pages: I_757-I_762

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Development of quasi-3-D flood flow simulator b CIP/Multi-Moment finite volume method on triangular mesh2013

    • Author(s)
      赤穂良輔
    • Organizer
      A Conference Celebrating the 70th Birthday of Thomas J.R.Hughes
    • Place of Presentation
      Omni San Diego Hotel(USA)
    • Year and Date
      20130224-20130227

URL: 

Published: 2014-07-24  

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