2015 Fiscal Year Annual Research Report
疲弊する地方生活圏における暮らしやすさ確保のための社会基盤システムの効果的整備
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24560642
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
福山 敬 鳥取大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30273882)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑野 将司 鳥取大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70432680)
羅 貞一 鳥取大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (20612617)
安藤 朝夫 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (80159524)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 地域経済モデル / 地方都市 / 買い物難民 / 応用ゲーム理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
人口減少・少子高齢化に直面する我が国において,特に,地方都市を中心とする地方生活圏の都市政策は,このような「人口の希薄化」に対応した効果的な実施が求められる.多くの地方生活圏において,モータリゼーションと人口減少を背景に,買物や医療といった居住者にとっての生活サービスに関する新たな「暮らしにくさ」が顕在化しつつある.本研究は,この問題の根源として,需要(生活者の量・質および空間分布)と供給(生産技術,輸送技術や立地)の間のミスマッチの拡大に着目し,中心都市内の問題と都市周辺地域の問題の2 つについてその問題構造を分析した.特に鳥取因幡定住自立圏をケースモデルに検討した.平成27年度は,まず,地方生活圏における買い物難民の広がりについて,鳥取県東部を対象として商店の撤退・存続状況と住民の立地状況及び質の変化(高齢化)状況に関する時系列データを用いてGISによる分析を行った.これにより,現存店舗撤退危険エリアの洗い出しなどを明確化することができた.また,3地域からなる地域経済理論モデルを構築し,都市間道路に代表される地域間交通基盤の整備を地方が分権的に実施した場合の整備・投資水準に関する理論的分析を行なった.本理論モデルを通じて,各地域の戦略的な道路整備戦略の結果は,必ずしも全地域の視点から望ましくならないこと,特に,各地域の大きさが近い場合は,お互いが他地域の整備を期待して整備を行わない「様子見」が現れてしまい,その打開には中央政府等による誘導が必要であることを示した.
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Research Products
(13 results)