2014 Fiscal Year Annual Research Report
角形鋼管柱に接合される合成梁の設計および構成法の合理化
Project/Area Number |
24560687
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
難波 尚 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30314503)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 合成梁 / 角形鋼管 / 塑性変形能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
角形鋼管柱(□350x12, D/t=29)に合成梁が接合される場合の梁の塑性変形能力を改善する新しい手法として,梁ウェブと接合部パネルの接合部に外ダイアフラム形式の補強を施した実験を実施すると共に,実験供試体に基づく有限要素解析を実施し,新たに提案した塑性変形能力改善工法の有効性を検証した. 実験結果より,従来型の角形鋼管柱に接合される合成梁に比べ,梁ウェブ接合部補強型の合成梁の累積塑性変形能力は,昨年度実施した,スタッド配置を見直したスリット型合成梁と同程度の1.5倍に増加した.スリット型合成梁では,正曲げ時の初期剛性および耐力における合成効果が喪失し,鉄骨梁と同程度となるが,今回新たに提案した梁ウェブ接合部補強型合成梁については,合成効果が発揮されるため,正曲げ時の初期剛性は,従来型合成梁と同様に鉄骨梁の剛性の1.5倍程度の性能を発揮した.また正曲げ時の耐力については,合成効果に加えて,梁ウェブ接合部の応力伝達性能の改善効果により,従来型合成梁の耐力を1.05倍となった. 有限要素解析結果より,梁ウェブ接合部の応力伝達状況をしらべ,梁ウェブ接合部の応力伝達性能の改善が,合成梁の梁端下フランジの歪集中の緩和に有効に寄与していることを確認した.
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