2014 Fiscal Year Annual Research Report
クラックパスの制御に基づくコンクリート補修材料の付着性向上技術開発
Project/Area Number |
24560691
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
山田 寛次 秋田県立大学, システム科学技術学部, 教授 (50315628)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石山 智 秋田県立大学, システム科学技術学部, 助教 (80315647)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | セメントモルタル / 補修材料 / 破壊靱性試験 / 界面 / 強度 / 靱性 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1) 補修材料の開発:昨年度までは市販の補修材料(ポリマーセメントモルタル(S社製)をベースとして補修を行い、界面強度を調べたが、強度は母材コンクリートの44.2%であった。本年はセメントペーストをベースに鋼繊維を混入した補修材料を新たに開発して、実験を行った。その時、水セメント比を40%~55%と変え、長さ9mmの鋼繊維を0~1%混入し、高剛性骨材(鉄)、または低剛性骨材t(樹脂)を混入した。それら骨材は市販のものである。試験体寸法は全て4×4×16cmとし、試験体中央部に切り欠きを設けて破壊靱性試験を行い、25水準の強度と靱性を評価した。その結果、最大の強度は鋼繊維1%と鉄骨材を30%含む水準で得られて平均8.96MPaとなり、昨年度までの補修材料と比べて2倍程度の強度を出すことができた。 (2) 補修後試験体の製作と評価:上記(1)で開発した補修材料を中央部に塗布したモルタルまたはコンクリート試験体を製作した。補修材を塗布する部分の目荒らし状況と補修材を変え、試験体は合計12水準とした。試験体寸法は二種類で、4×4×16cmが5水準と10×10×40cmが7水準である。補修材料を塗布した部分に切り欠きを設けて破壊靱性試験を行い、強度と靱性を評価した。その結果、曲げ強度の最大値は4.84MPaであり、基盤強度の79%、補修材強度の68%に達した。また特定水準では破面の96.1%が補修材部を壊していた。 (3) まとめ:以上の事から補修材を壊すことで界面の付着強度を基盤と同程度に高めるという目標はほぼ達成できた。あわせてFEM解析を行って実験結果が正しいことを確かめた。検討の内容と結果をまとめた論文を3編(邦文1編、英文2編)、外部発表した。
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